⚠️この話はポケモン×カンヒュのクロスオーバーです。
※怪我描写あり。旧国注意
「マリルリお疲れ様。今日は誰よりも輝いてたね!」
倒れたウツロイドをポケモン達の技で拘束した後、にゃぽんはマリルリに労いの言葉を掛けていた。
「リリリル!」
「他のみんなも、手伝ってくれてありがとね!
ボールが開発されるまではこういう作業もあるからよろしく頼んだよ」
そう言って目を向けたのは、残る2匹の手持ち達。
ピカチュウに酷似した皮を被った、人形のようなポケモンと、
紫色の蕾のような形をした、オドオドしているポケモン。
「 “チェリム” 、”ミミッキュ” 。」
名前を呼ばれた2匹….ミミッキュとチェリムは、嬉しそうに返事した。
「トゲキッスとニンフィアも。最初は君らがいなかったら大変だったもんね」
ふぃあふぃあ、ちくちっく等と鳴く2匹。
そうしていると、にゃぽんのスマホロトムが鳴り出した。
「非通知…?もしも〜し!こちらにゃぽんちゃんデs『無事かにゃぽんchaaaaaaan!!!!』ピェッ」
掛けてきたのはアメリカだった。
何やら涙ぐみながら、ぐすぐすと鼻水を啜っている音がこっちにまで聞こえてくる。
「だ、だいじょぶだよ……というかアメリカの方が心配なんだけど…」
『良かったぜ!!!本当に無事で良かったぜ…!!』
話を聞いてない…ただここまで心配されているとは。だいぶ予想外だ。
「というかお兄ちゃんの方に電話掛けなくて大丈夫なの?………..あっそうじゃん!!お兄ちゃん忘れてた!!!!」
『日本なら無事だぞ』
電話から、低めの男らしい声が聞こえてきた。
待てよこの声は……!!
「お父さん!?!?」
『にゃぽん大丈夫か!?まさか怪我してないだろうな……!?!?』『おっおいスマホ取んなよ日帝!!』
アメリカの戸惑う声と、お父さんの心配する声が同時に聞こえてくる。私は聖徳太子じゃないから別々に喋って欲しい……
だが、わざわざ電話を掛けて来たのなら手助けの一つでも頼んでやるか。
そう思って、お願いをしてみることにした。
「怪我はそんなにしてないから大丈夫だよ『そんなに……とはどういう事だ!!!嫁入り前の娘が顔に傷なんて絶対駄目だ!!!!!』と、とりあえず調査隊回してくれない?
電話番号教えるからそこに掛けて。私の名前出したら駆けつけてくれるはずだから」
『OK!気をつけろよ仔猫chan』
『くそっ……私が不甲斐ないせいで………..』
『日帝はまず怪我治そうな!じゃあまたな!!』
ピッ、と通話が終了する。
韓国の治療にウツロイドの見張り。それと本国の調査隊が到着した時の対応。
やるべき事はまだ沢山だ。それに北欧組が無事に退避できたかどうかの確認も済んでいない。
兎に角全てを迅速に終わらせるところから始めて……
そう思案していた時。
「にゃぽーーーーーん!!!!!」
上空から、ヘリコプターのエンジン音に混じって声が響いた。
「フィンランドくん!?」
「韓国こっちに寄越せ!!俺たちも手伝う!」
「にゃぽんちゃーん!食料足りてる!?
野戦食だけど沢山あるからお腹空いてたらおいで!!」
ヘリコプターには、北欧文字で “スウェーデン軍”
と書いてあった。化身の権力を使って軍用ヘリを動かしたのだろうか?
「「他にもやれることあったら言ってくれ!!
俺/僕達に出来ることなら何でもする!!」」
フィンランドとスウェーデンの心強い言葉に、
にゃぽんの荒んだ心が少し落ち着いた。
「….!ありがとうっ!!」
……何とか、やっていけるかもしれない。
国連総会:
「──────はい、そうですか…旧国の皆さんは重症……困りましたね。
………..えぇっ、日本さんと韓国さんまで!?分かりました、では後ほど。」
国連の青ざめた表情に、各国の雰囲気も段々と重くなっていく。
「はぁ……もう何処もてんてこまいですね…」
「おい国連。我の弟達は無事だったアルか?」
痺れを切らした中国が、額に青筋を浮かべながら質問した。
いつもの比じゃない程にイラついているせいか、周りの国が殺気で怯えている。
「…………….生きてはいますが」
「怪我したって?」
ギリィ、と歯を食いしばった。
そろそろ隣の席のモンゴルが泣きそうだ。しかし誰も助けてはくれない。
「おい中国。こっちにまで殺気飛ばすな」
「ハァ?おめーに言われたくはねぇアル。
我以上に殺気ダダ漏れな癖によ」
「あ” ?” 」
そうこうしているうちに、
ロシアと中国のいがみ合いが始まってしまった。
双方ともに日韓への想い入れが強い分、周りへの当たりも比例して強くなっているようだ。
「おやおや、荒れてますねぇ御二方。
こんな所で痴話喧嘩とは、随分と元気がよろしいことで(笑)」
「キレッキレの皮肉解説どうも、ブリカス。
有り余った元気は、アンタみたいなジジイからしたら少し疎ましかったかしら?」
「何ですってワイン中毒者が」
「ワイン樽に詰めて100年間放置してあげましょうか」
皮肉をストレートな悪口で返す英仏コンビ。
だがその目にハイライトが全く無い。
「ねぇスペイン。日本達大丈夫かな……」
「分かんねぇな…まぁ日本達なら大丈夫だろ!」
この場でマトモなのは、イタリアとスペインくらいだ。そんな風に殆どの国が荒れまくっていたその時だった。
「国連さ〜ん!戻りましたよ」
白い猫耳にセーラー服の少女が、勢いよくドアを開けて入室した。
「にゃぽんさん!?!?」
「にゃぽん!!」
国連と台湾が反応する。
各国の注目が彼女に向けて一気に集まった。
「にゃぽんさん、貴女怪我して……!!」
「大丈夫だよイギリスさん。お兄ちゃん達に比べたら何ともないし」
「にゃぽんこっちに来い。手当する」
「ドイツ、私も手伝うわ」
「ioはガーゼ持ってくるんね〜〜!!」
西欧諸国がにゃぽんを取り囲んだせいで、周りの国が出るに出れない状況になってしまった。
そんな状況を見兼ねて、国連は大きく咳払いをして場を鎮める。
「ゴホン!皆さん少々落ち着きを無くしているようで。
…..にゃぽんさんは帰還ご苦労様でした。しばらく休んでいて下さい」
「はぁい!国連さんも無理しないで下さいね」
「お気遣い痛みいります。
…では、会議はこれにて閉幕です!!」
その後、
各国は連携してポケモンの被害を抑え込み、
何とか街の修復を完了させたのだった。
そして……
数ヶ月後:
「えぇ、えぇ…分かりました。では失礼します」
国連は、とある一通の電話によって真実を知った。
そして呟いた一言は………………
「伝説のポケモン、か………..」
To be continued…………じゃないよ!!!!
☆おまけ☆
日帝side:
日本が倒れた後、私は先輩や他の皆の治療に
精を出していた。
「うぅ……にっ、てぃ………..」
「先輩、しっかりしてください…」
「にってぇ….ぼく、もうむり、かも……」
「辞めろイタ王!!そんな事言うなよ….!」
包帯を巻いている手に、滴が一滴落ちる。
……辞めろ。泣いたってどうにもならないじゃないか!!泣くな、わたし!
「うぅ….ッ(泣)せんぱいっ、にほん……!」
拳を握りしめすぎて、手に血が伝う。
だがこんな怪我、先輩やイタ王……そして日本に比べたら無傷のようなもの。
救助が来るまでしっかりするんだ、大日本帝国!!
そう決意を固めたその時だった。
上空から、ヘリのエンジン音が聞こえる。
「……?あれは…」
ヘリコプターにはでかでかと『世界保健機関』と記されていた。すると、飛んでいるヘリのドアが開けられた。
「日帝ーーーーーーーーー!!!!!!!」
首元がふわふわしているダウンジャケットに身を包んだ、サングラスの男。
赤と白のボーダー柄の中に、50の星が描かれた星条旗の男。
世界で一番嫌いだった、憎らしい男。
「日帝!!」
「米国っ!?!?」
私の名前を呼んだその男、米国は………..
「とぅっ!!!!」
ヘリコプターから飛び降りた。
「ちょっおいおいおいおい何してんですかアメリカ!!!!ヘリから飛び降りる奴があるかぁああああああああっっっ!!!!!!」
WHOの悲鳴が、日帝の頭上を通過する。
しかしアメリカはそんなことお構いなしに、無事に地面へと着地した。
ズダァンッッッッッッ!!!!!!!
「大丈夫かい!?仔猫chan達!!」
「貴様……マジかよ………..」
日帝は最早もう何も驚かなかった。いや、驚く気力も無くしたと言うべきか。
「……ってJapan!?!? 大丈夫かい!?くそっこんなに怪我して…(泣)
ドクターヘリを呼ぶぞ日帝!!」
「さっき貴様が飛び降りたのがそのドクターヘリだったんだがなぁあぁ……????💢💢💢」
「HEROはヘリコプターから飛び降り、弱気を助けるんだぜ」
「ドヤ顔で嘘つくんじゃない!!!!!」
日帝とアメリカでコントしていると、WHOが
その場に駆けつけてきた。
「アメリカァァァァァァァァァァ!!!!!!
てめぇ国連の命令無視して無理やり僕に着いて来といて挙句の果てにヘリから飛び降りるとか……
あんたバカァ!?!?」
「お前エヴ○ンゲリオンのセリフ言いたかっただけだろ」
「どうでもいいからとっとと治療手伝わんかこの馬鹿共ーーーーーーーッッ!!!!」
その後治療を順調…………….とは言えないが無事に終わらせ、
にゃぽんに電話をかけましたとさ。
今度こそ、To be continued…?
コメント
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最後のアメリカと日帝のコント?で爆笑しました(笑)
日帝とアメリカのやつふざけてごめんちゃい
続きが気になりすぎて飛び起きてしまったじゃねえかこんにゃろ(?)