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大変お待たせしました💦
少し間が空いてしまいましたが、
第5話です!🙇🏻♀️✨️
ぜひ読んでいただけると嬉しいです!
どうぞ!
※ワンク
病気(認知症)に関する表現を含みます
また、このお話は二次創作であり、
ご本人様とは 一切関係ございません
苦手な方は自衛をお願いいたします🙇🏻♀️
Episode.5
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紫:side
「……なぁ」
なつの声が、静かに響く。
逃げられない距離。
視線を上げられないまま、俺は小さく息を吐いた。
赤「ほんとに、大丈夫なんだよな?」
紫「……あぁ」
短く返す。
それだけで終わらせようとしたのに。
赤「嘘だろ」
すぐに返ってきた言葉に、心臓が強く跳ねた。
顔を上げる。
なつは、まっすぐこっちを見ていた。
冗談でも、からかいでもない。
ただ、本気で聞いている目。
赤「昨日から、変だぞ」
紫「……そんなことねぇって」
赤「ある」
被せるように言われて、言葉が詰まる。
赤「やったばっかの英単語、分かってなかったし」
紫「……」
赤「アイツの名前、出てこなかっただろ」
紫「…っ」
一歩、近づく足音。
赤「今だって、トイレとは逆方向にいる」
紫「…え、うそ」
赤「うそじゃない」
その一言で、全部見られていたことを知る。
紫「……っ、見てたのかよ」
絞り出すように言うと、
赤「当たり前だろ」
少しも迷わず、なつは言った。
赤「ずっと変だったし」
紫「……」
赤「気づくに決まってんだろ」
「俺、お前のこと見てない日なんてねぇよ」
一瞬、言葉の意味が分からなくなる。
でも、そんなことを考える余裕はなかった。
紫「……っ違う」
首を振る。
認めた瞬間、戻れなくなる気がした。
紫「ちょっと、疲れてるだけで――」
赤「いるま」
低く名前を呼ばれる。
その声に、言葉が止まる。
赤「ちゃんと、見ろよ」
ゆっくりと、顔を上げる。
なつの目が、すぐそこにあった。
#いるなつ
3e1
3,614
62,033
360
逃げられない。
そう思った瞬間――
紫「……っ」
視界が、ぐらりと揺れた。
足元が不安定になる。
壁に手をつこうとして、うまくいかない。
赤「っおい、大丈夫か!?」
なつの声が、急に近くなる。
腕を掴まれる感覚。
紫「……ごめん」
小さく、そう呟く。
何に対してなのか、自分でも分からなかった。
赤「…座れ」
なつに支えられて、その場にしゃがみ込む。
呼吸が浅い。
うまく息が吸えない。
紫「……ちょっと、めまい」
なんとか言葉を絞り出す。
赤「ちょっとじゃねぇだろ」
なつの声が、さっきよりずっと近い。
赤「……なぁ」
少しだけ、間が空く。
赤「病院、行こう」
その言葉に、時間が止まった気がした。
紫「……は?」
赤「絶対おかしいって、これ」
真剣な声。
紫「ははっ、大げさだろ」
すぐに否定する。
しないといけない気がした。
赤「大げさじゃねぇよ」
なつの手が、少しだけ強くなる。
赤「俺、見てたから」
その一言が、やけに重く響いた。
紫「……」
言葉が、出てこない。
認めたくない。
でも。
――分かってる。
おかしいのは、自分だ。
紫「……やだ」
気づけば、そう呟いていた。
なつが、一瞬だけ息を止める。
紫「……行かない」
顔を逸らしたまま、続ける。
紫「大丈夫だからっ」
そう言い切る声は、
自分でも分かるくらい、弱かった。
しばらく、沈黙が落ちる。
なつは、何も言わなかった。
ただ、掴んでいる腕の力だけが、少し強くなる。
紫「……なつ」
小さく名前を呼ぶ。
それでも、なつはすぐには答えなかった。
赤「……ほんとに」
やっと、低い声が返ってくる。
赤「ほんとに、それでいいんだな?」
その言葉に、胸が強く締めつけられる。
――よくない。
そんなの、自分が一番分かってる。
でも。
紫「……いい」
無理やり、言い切る。
これ以上、踏み込まれたら。
多分、全部壊れる。
赤「……っ」
なつが、何か言いかけて――やめる。
そのまま、ゆっくりと手が離れた。
赤「……分かった」
短い一言。
それだけなのに。
どうしてか、胸が痛くなる。
赤「…今日は、もう帰れ」
それだけ言って、なつは背を向けた。
紫「……」
引き止める言葉は、出てこなかった。
――出てきても、言えなかった。
遠ざかっていく背中を、ただ見ているしかできない。
紫「……なんで」
小さく、呟く。
どうして、こうなったのか。
分からないことばかりで。
――でも。
一つだけ、分かっている。
紫「……怖い」
その言葉は、誰にも届かなかった。
to be continued
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第5話読んでいただきありがとうございました!🙇🏻♀️
物語を追いかけてくださっている方がいるんだなと感じることが増えて、とても嬉しいです✨️
いただいた反応にたくさん励まされながら、
続きを書いています!
不定期投稿で期間が空いてしまうこともありますが、これからも見守っていただけると嬉しいです🙌
ではまた次回!第6話もお楽しみに〜👋
コメント
1件
うわ、この5話、すごく刺さりました…。 なつの「見てない日なんてねぇよ」って台詞、重みが違う。あの距離感でずっと見ててくれる人の存在って、怖くもあり、同時にすごく救われるんだろうな。 紫くんが「大丈夫だから」って繰り返すほどに実は脆くて、最後の「怖い」が静かに響いて切なかった。認知症の表現がリアルで、読んでるこっちまで息が詰まりました。 続きが気になります、更新楽しみにしてますね!