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〖 第4話 〗 熟年夫婦さん
今日もいつも通り、保健室の住民くんが来た。
お菓子を広げ、ゲーム機を取り出してくつろいでいる。
カチカチ響くゲーム機の音と
ゲームオーバーの音ばっかりが聞こえる。
…下手なんだなって思う。
ガチャ
今は3時限目の時間。
誰か、怪我でもしたのだろうか。
それとも、渡辺くん以外のサボり?
……いやいや、渡辺くんじゃあるまいし。
そんなことを考えていた私の前に筋肉むっきむきの大きい男子生徒が現れた。
岩「失礼します。」
岩「体育でくじいちゃって……」
岩本くん。
渡辺くんたちと屋上に戯れていた中の1人。
謎の集中力を持つ渡辺くんは気づいてないみたいだけど。
とりあえず椅子に座ってもらう。
話を聞いてると、岩本くんのクラスはサッカーの授業中で、走り込みをしている時に右足をくじいてしまったらしい。
足を見ても、そんなに大した怪我ではなさそうだ。
私は一応足を固定するために包帯とテープを持ってくる。
そして岩本くんの足を固定し終わった、ちょうどその時にチャイムが鳴った。
『はい、できたよ』
岩「ありがとうございます」
礼儀のなったお礼を貰うと、次の授業へ岩本くんを送り出す為にドアの近くに行く。
すると。
ダダダダダダダ
ものすごい大きな足音が近づいてきて、保健室の前で止まった。
やばい、化け物でも来たか、?
ガチャッ
深「ひ、照っ、!」
深「って、うわぁっ、」
勢いよくドアを開け入ってきたのは、深澤くん。
この子も、屋上にいた1人。
なーんだ、化け物なんかじゃなかった、笑
岩「うぉ、化け物」
あれ?化け物であってた?
深「おいぃっ!」
深「心配して来たのにそれは無いだろ!」
岩「ふ、笑」
……なんだろ、空気感、かな。
夫婦じゃん。
それも熟年夫婦。
からかう夫と、ツっこむ妻。
控えめに言って、夫婦。
目「いわふかジャスティス……ッ」
あれれ、また幻聴が。
最近よく聞こえるんだよね、、
深「ま、ちょっと安心したわ」
岩「ありがと、後でチョコ奢って」
深「いや、おかしいだろっ笑」
「まあいいけど……」
岩「じゃ、俺ら戻ります」
『ぁ、はい、お大事に』
渡「あれ、今誰かいた?せんせー。」
夫婦が出ていき、ドアが閉まった瞬間にベッドから声が聞こえた。
今かよ、なんてツッコミそうになった。
『それより渡辺くん、授業は?』
渡「だーかーらー、そーいうの良いから」
するとまたゲーム機に目を向け、ゲームを再開する渡辺くん。
相変わらずゲームオーバーばっかりだけど。
ティラリランリラン ッ ♪ (ゲームオーバー)
渡「くそ、っ ((ボソ」
……やっぱり弱いんだな。
𝐍𝐞𝐱𝐭 … ♡100