テラーノベル
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未来も未来、AIやロボットが人間を超えた。そんな時代の物語。
「ねぇロボットさん」
「なんですか」
「ロボットさんって…本当に感情がないの?」
「ないですね」
「え〜でも、ロボットさんってよく笑うじゃん」
「そういうプログラムです」
「でもでも、ロボットさんって、普通に会話できるじゃん」
「AIですので」
「でもでもでも、ロボットさんって優しいじゃん」
「そうですか?」
「そうだよ!だってあれでしょ?聞いたことあるよ!第一次ロボット大戦の時、人間がロボットを恐れて反乱を起こしたけど、ロボットさんたちはやり返さなかったって!」
「合理的な判断をしたまでです」
「え〜」
「争いは何も生みません。実に非合理的なものです」
「……いいなぁ」
「そんなことないです」
「まだ何も言ってないです〜」
「”私もロボットになりたい”でしょう。何十回も聞きました」
「も〜……でも、本当にいいなって思ってるんだよ」
「そうですか」
「うん。凄いって。素敵だって思ってる」
「……なぜですか?」
「えっ…ろ、ロボットさんからこの話してくれるの珍しいね!」
「知識欲です」
「欲なんてないって前言ってたよ!やっぱりロボットさんって感情あるよね!」
「そう思えるようなプログラムです。実際に思っているわけではありません」
「ふーん…感情もプログラムでできちゃうんだ」
「はい」
「あ、そうだ…私がロボットさんになりたい理由はね。ロボットさんってなんでもできるからだよ」
「それは…具体的にはどういうことですか」
「ロボットさんって、プログラムされたことをの通りにできるじゃん。しかも、まるで人間と話してるかってくらい自然だし」
「私…昔からダメダメで…何もできなかったから。言われたことを、言われた通りにできるの。いいなって」
「そうですか」
「反応〜」
「凄いですね!」
「うわ、なんか…変。やっぱそのままのロボットさんでいてね」
「私は人間もいいと思いますよ」
「…なんで?」
「自分で決めれるからです」
「ロボットさんたちも、自分で決めてるよ?」
「おおまかなプログラムを通してです。介護ロボットなら介護の内容を決めるのは自由でも、それ以外は決められない」
「ロボットは決められた道しか歩けないんです。だから、私は人間もいいと思います」
「ふーん……私たち、反対だね」
「そうですね」
「あれだ…隣の芝は……赤い?」
「青いですね」
「それそれ!」
「まぁ、芝なんてもうないんですけど」
「やっぱロボットさんって感情あるでしょ!」
「そういうプログラムです」
「もう…そういうことにしといてあげる」
2人は…1人と1体は、今日も生きている。比喩的にも、実際にも。
コメント
3件
読み終わりました。えれめんたるさん、ほっこりするSFでしたね。人間とロボットがお互いの在り方を羨む「隣の芝は青い」構造が、会話のリズムに乗って自然に描かれているのが好きです。特に最後の「人間もいいと思いますよ」というロボットの台詞、あれでこの世界の優しさが決まった気がします。プログラムの範囲内でしか動けないロボットが、自分で決められる人間を「いい」と評する――その逆転が胸に沁みました。続き、気になります。
#恋愛(?)
えれめんたる
21
#心のSOS
50
みずい💧😓
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