テラーノベル
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yuka🌃🪽💎
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海でのロケから数日。
あの日以来。
二人の間には、今までとは少し違う空気が流れていた。
気まずいわけじゃない。
でも。
以前みたいに何も考えず隣にいることが、少しだけ難しくなっていた。
────────
💛side
収録終わり。
メイクを落としながら鏡を見る。
「照」
💛「ん?」
💚「最近さ」
阿部が隣へ座る。
💚「何かあった?」
💛「何も」
💚「ふっかと」
手が止まる。
💛「……なんで?」
💚「何となく」
阿部は笑わない。
真っ直ぐ照を見る。
💚「前より目で追ってる」
💛「そんなことない」
💚「ある」
否定したかった。
でも。
言葉が続かなかった。
💚「まぁ、俺の気のせいならいいけど」
それだけ言って立ち上がる。
照は鏡の中の自分を見る。
(そんなに分かりやすいのか)
小さく息をついた。
────────
💜side
一方その頃。
ふっかは楽屋でスマホを見ていた。
💗「ふっか」
💜「ん?」
佐久間が隣へ座る。
💗「最近さ」
💜「何?」
💗「照の話多くない?」
💜「え?」
💗「今日も『照がさ』『照がさ』って三回聞いた」
💜「嘘」
💗「本当」
ふっかは思わず頭を抱えた。
💜「無意識なんだけど」
💗「へぇ」
佐久間は少しだけ意味ありげに笑う。
💗「まぁ、仲良いのはいいことじゃん」
それ以上は何も言わなかった。
────────
数日後。
企画の打ち合わせ。
監督が資料を配る。
「今回のテーマは」
ページをめくる。
『お互いに手料理を作る』
💜「料理?」
💛「久しぶりだね」
「今回は相手の好きそうな料理を作ってください」
「レシピを見るのも自由です」
「完成したら食べてもらいます」
────────
撮影当日。
キッチンスタジオ。
二人ともエプロン姿。
💜「照エプロン似合うな」
💛「ふっかも」
💜「照何作るの?」
💛「秘密」
💜「教えてよ」
💛「完成してから」
ふっかは口を尖らせる。
💜「つまんない」
その様子を見て照が笑う。
────────
一時間後。
料理が完成する。
💜「できた!」
💛「お疲れ」
机へ並べる。
ふっかは照の好きそうな和食。
照はふっかが好きな洋食を作っていた。
💜「いただきます」
💛「いただきます」
一口食べる。
💜「……うま」
思わず声が漏れる。
💜「え、普通に店じゃん」
💛「言いすぎ」
💜「いや本当に」
照もふっかの料理を食べる。
💛「……おいしい」
💜「ほんと?」
💛「うん」
💛「ちゃんと俺が好きそうな味」
その言葉だけで。
ふっかは満足そうに笑った。
────────
撮影は順調に進み。
最後のコメント撮り。
監督が二人へ言う。
「最後に」
「相手へ一言お願いします」
💜「また急だなぁ」
スタッフが笑う。
「思ったことをどうぞ」
ふっかは照を見る。
照もこちらを見る。
数秒。
沈黙が流れる。
先に口を開いたのは照だった。
💛「……ありがとう」
💜「え?」
💛「この企画」
💛「ふっかとでよかった」
その場が静まり返る。
台本にはない言葉。
スタッフも監督も動きを止める。
ふっかは目を丸くした。
💜「……照」
胸が熱くなる。
言わなきゃ。
何か。
💜「俺も」
💜「照じゃなかったら」
💜「こんなに楽しくなかったと思う」
照が少しだけ照れたように笑う。
その笑顔を見た瞬間。
ふっかの中で、何かが音を立てて変わった。
これはもう。
役だからじゃない。
企画だからでもない。
照だから、一緒にいたい。
その気持ちを。
ふっかは初めて、自分で認めた。
一方の照も。
同じ笑顔を見ながら、同じ答えにたどり着いていた。
“恋人役”を好きになったんじゃない。
深澤辰哉を好きになっていた。
けれど。
その想いはまだ、誰も口にはしない。
二人とも。
今この関係を壊す勇気は、まだ持てずにいた。
コメント
1件
**はる。** 第15話、読了したわ。 海ロケから空気が変わった二人の距離感、すごくリアルで刺さった。 阿部さんと佐久間さんの会話も絶妙で「周りから見えてる感」が良いスパイス。 料理企画の最後、照があのタイミングで「ふっかとでよかった」って言ったところ、胸が熱くなったわ。 ラストの「照だから」「深澤辰哉を好きになっていた」って気づくとこ、もう…キュンが止まらん。 壊したくない気持ちも分かるけど、この先どうなってほしいか、勝手に期待しちゃうな🔥