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良い(?)双子の日だー!!!!!

ということで双子のお話です

⚠️注意⚠️

過去捏造

右手君の精神が不安定

左手君の平熱捏造(パワーワード)






依頼の帰り、ふと千トを挟んで隣にいる片割れの弟を見つめた。冬は日が落ちるのが早い。ビルに隠れかけている暖かい太陽の光が髪の毛やまつ毛に反射し煌めく。それはどこか儚なく、美しかった。息も忘れて見とれる。

千ト「〜、…~右手くん?」

右手「…」

千ト「右手君!」

右手「は、すみません、ぼーっとしていました」

千トに呼ばれていたのに気づかなかった。裾を引っ張られ息をする。何故か心臓がうるさかった。

それは息をしていなかったからなのか、それとも、……

左手「兄貴がぼーっとするとか珍し〜」

右手「……、すみません」

千ト「大丈夫?体調悪い?」

首を傾け、眉毛を片方だけ歪めて微笑む左手。細められた目に自分より長いまつ毛に瞳に、ふわふわとした可愛らしい髪の毛。

それにまた一瞬心奪われる。

右手「いえ、体調は大丈夫ですよ ただほんとにぼーっとしていました」

千ト「ならいいんだけど…」

右手(いつもはこんなこと、考えないのですが…)

何故かその日は左手の事で頭がいっぱいだった。

どうしようもないほど可愛く見えてまともに目が見れなかった。


その晩、幼い頃の夢を見た。



──────……

冷たい押し入れの中微かに光の漏れる隙間から部屋を除くと、母が不倫相手の愛人を連れ込んで淫らに嬌声をあげている。

左手「…あきねぇよな」

自分だけに聞こえるような少し掠れた声でそう呟く左手。膝を抱えるように座り、伏せられた顔は何故か寂しそうに感じた。

気づいたら体が動いていた。腕の中には自分と同じサイズで暖かい、片割れ。

左手「は、…な、にして」

自身の肩に頭を押し付けているためくぐもった声が聞こえる。

右手「だきしめてる、」

左手「…なんでだよ」

右手「わかんない、けど さみしそうだったから」

左手「……ははっ、ばかじゃねぇの さみしいとか 今更すぎだろ」

声色や言っていることとは真逆で、左手の腕は自分の背中に回されていた。

左手「ま、さみぃからこのまんまで居てやるよ」

右手「、うん!」

照れ隠しだな、一瞬でわかった。でもこの体温を失うのがこわくて 気づかなかった振りをした。


──────……

高架下、砂利の上に座って居るから尻が痛い。でも伸ばした足の太ももには左手の頭が乗っている。頭が乗っている部分はあたたかい。

左手「ははっ!かってぇ足!!肉ねぇなぁ兄貴」

右手「む、そういうならやめてよ重いし…てか肉ないのは左手もでしょ」

左手「あ、重いっつったな ぜってぇどかねぇ」

砂利の上で寝転がるのは頭に石が刺さって痛い。

そう言った左手が突然右手の膝に頭を乗せてきた。最初こそこんな風に会話を繰り広げていたが、次第に言葉数が減り、会話のテンポが遅くなってきた。

右手「~、〜だか、……左手?」

左手「……ん、」

同じ色の瞳が瞼の奥に隠れている。眠ってしまったみたいだ。

そっと頭を撫でてみる。そこから頬へ手を移動させてみる。すると、猫のように擦り寄ってきた。

右手「、かわいい」

そう呟いた小さな声は風に乗って消えていった。


──────……

小さなアパート。

ローテーブルの向かいに座るのは頭頂部辺りの髪の毛を白く染めた左手。

左手「……でさぁ!!まじウザくねあのジジィ 危うく手が出るとこだったまじ」

左手「金もってるからやんねぇけど」

依頼してきた男性と相性が悪かったらしく、机に突っ伏して愚痴をこぼしている。お互いに背丈が伸び、その分長くなった足がローテーブルの下で絡まる。体温が伝わってくる。

右手「まぁ仕方ないでしょう、もう二度と依頼してこないことを願うしかない」

左手「それな?」

仕事をする上で癖になってしまった敬語混じりで話す。頬杖をつき、左手を見つめた。

左手「…なぁ見すぎ」

右手「あ、ごめん」

左手「俺が可愛いのは分かったから」

ふざけて笑いながらそういう左手。反射的に自分から出た言葉は左手を驚かせた。

右手「ですね、可愛らしい」

左手「エ゛ッ」

右手「?」

左手「急なデレやばい……」

ゴロンと状態を倒して床にねころがってそう言う左手。

その状態で少し沈黙が続く。次の瞬間、視界にヒビが入った。そのまま目の前にあったはずの光景は崩れ落ち、冷たい路地裏に移動していた。

右手「、ここは…?、左手?どこで、?!?!」

名前を呼び、振り返るとそこには血溜まりの中に横たわる左手。脇腹を刺されている。

右手「左手、!左手!!!!」

左手「…………」

息をしているか確認するために触れた頬は今までとは違く、ありえないほど冷たかった。

あの時抱きしめた温もりは、あの時に撫でた頬の温度は、絡めた足から伝わる体温は


もう無くなってしまうのか



「き、……」

「ぁ、~き!」

左手「兄貴!!!」

右手「ッは」

大声に飛び跳ねて起きる。ボタッ、額から頬から顎を伝った汗が掛け布団の上に落ちた。濡れた部分に濃い黒が広がる。

うるさい、心臓がうるさい。心臓だけじゃなく全身が脈打っているように感じる。体は氷のようにつめたいのに汗が大量に湧き出て余計寒い。

左手「おいおい大丈夫かよ…」

左手「珍しく寝坊してると思って起こしに来たら有り得ないほど魘されてるし…やっぱ体調悪いんじゃねぇの?」

左手「千トが泣きわめくから体調悪いなら報告しろ」

横から左手の喋り声が聞こえる。喋っているのは分かるのに何を喋っているのかがよく理解出来ない。

左手「…え、まじヤバイ系?せんとッ、?!」

扉に歩いていく左手の服を思い切り掴みベッドに引きづりこんで抱きしめる。

左手「ってぇな…あんだよ急に、」

腕の中から、じわじわと体温が伝わる。


あぁ、あたたかい



右手「……あったかい」

左手「…なるほどね、完全に理解した」

口調の崩れた右手を見て、左手は右手の普段と違う行動に納得がいった。

右手の背中に腕を回してやる。そのまんま一定のリズムで背中を叩く。

左手「はいはい、愛しの弟はちゃんとここに居るぜ〜」

右手「いきてる、」

左手「生きてる生きてる」

左手(幼少期の、しかも”あの日”の夢見たんだろうな)

あの日とは、左手が死にかけた…右手の夢に出てきたあの日。

あの時、たしかに左手は死にかけた。でも、必死に左手の傷口を抑えつけ名前を呼ぶ右手と遭遇したフジサワが助けてくれたのだ。

だから左手は今も生きている。

左手「……なぁ、あの日の夢見たんだろ」

そう聞くと、弱々しく頭を縦に降った。

左手「やっぱな、兄貴がここまでなってんのそれしかないし」

あの日から右手はよくこうなることがあった。最近、千トとハウスを組んでからは無かったが共に過ごしていくうちに少し気を許してきたのだろう。すこし気が緩んできて夢を見たのだと思う。

左手「言ってんだろ、俺は死なねぇ」

左手「どうせ地獄にしか行けねぇんだ、地獄にしか落ちるなら2人揃って……な?」

右手「、はい」

背中を叩いて、喋りかけてやっているうちに落ち着いてきたみたいだ。口調が戻る。

それでも抱きしめている腕の力を緩めてはくれない。

左手「落ち着いたかよ」

右手「はい、すみません」

左手「なら離して風呂入ってこいよ、汗かいてたんだし」

右手「…千トには」

左手「適当に言っとく」

右手「ありがとうございます、」

そう言うと、右手の腕が震えながら離れていく。


蛇口を捻ると、冷たい水がシャワーから出る。そこから段々と暖かくなり、それを頭からかける。

あたたかい……けど、さっき抱きしめた温もりの方が何倍のあたたかく感じる。

46℃よりも、ずっと36.4℃の方があたたかい。


風呂から上がるとリビングからいい香りがした。

左手が何か作ってくれたのだろう、もう9時だ。朝ごはんには少し遅いが、寝坊したのは自分なので仕方ない。

右手「寝坊してしまってすみません……」

リビングのドアを開けると、千トと目があった。次の瞬間、千トの眉が八の字になり目線をそらされる。

右手「おはようございます、どうかしました、?」

千ト「あっ、いや、その」

千ト「……大人になっても漏らしちゃうことはある、もんね!大丈夫だよ右手君、」

右手「……は?」

左手「ぶッ は、あははっ!!」

千トに言われた言葉に固まる。するとキッチンから左手の吹き出した声が聞こえた。

右手「左手!!貴方千トに何言ったんですか!!」

左手「ははっ!あはッ、はははっ!、いやぁ?兄貴はおもらししたから風呂に入ってますっていっただけだけど?w」

右手「はぁ?!?ちがいます!!違いますからね千ト!!!」

千ト「いや!恥ずかしいことじゃないから!隠さなくていいよ!」

右手「ぐっ、千ト!ほんとに違うんです!!」

左手「必死すぎだろ!あはははっ!!」

そこから5分、誤解をなんとか解く。

千ト「左手君、なんて嘘つくの……」

右手「ほんとですよ、…」

左手「いやッ、だって千トが兄貴に言うとはおもわねぇだろw」

お盆の上に3人分の食事を乗せてこちらに歩いてくる左手。

ローテーブルの上に1つずつ食事を置いていく。

右手「……朝食はありがとうございます」

左手「はいよ」

左手「はやく食おうぜ おれ腹減ったし〜」

千ト「だね!」

「「「いただきます」」」


この日、右手は左手の後ろをずっとキープしてたらしい。

千ト「なんか、右手君ピク〇ンみたい」

左手「だってよ兄貴」

右手「うぐッ゛……」

千ト「右手君が左手にくっついてるの珍しいね、どうしたの?」

左手「あ〜……、」

左手が右手の方にアイコンタクトを送る。

左手「これからまたこうなるかもだしな、千トには言っとく」

千ト「?」

そこから、右手はたまにある日の夢を見て精神的に不安定になる日があることを打ち明けた。

そのことを話している間も、千トから見えないところで左手の手を握る右手。

右手(やっぱり、左手の方が何倍もあたたかい)





この温もりが、愛おしい弟が二度と無くなりませんように






ただただ精神が不安定な右手君をみたかったのと、右手君の精神安定させる嫁(左手君)が見たかったので書きました

1回死にかけた冷たい左手君がトラウマで、くっつき虫になっちゃう右手君もそれを分かった上でスキンシップを受け入れる左手君……とっても良きですね




腐ンドレ(🦉💛メイン)

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コメント

9

ユーザー

千トくんの勘違いすごいね……

ユーザー

毎回ストーリーが上がった通知が来ると絶対すぐに見に行っちゃうくらい最高過ぎる✨✨ こういうトラウマとかで過保護になっちゃうようなお話好きすぎる〜🫶🫶 やっぱり天才ですか??いや、神なのか??ww

ユーザー

いやもうなんか毎回ストーリーが神ってるんよなぁ、、、ほんと最後の右左尊すぎて尊死しましたわぁ、、、、😩😇

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