Hayato×Jinto
Jinto side
毎年、それとなくお菓子っぽい何かを作っては一緒に食べている
勇斗は「うまい」しか言わないけど、2月か3月14日のどちらかに何かしらくれるので、なんとなく意図はばれていると思う
今年は、どうしようか…
パウンドケーキでも焼きますか
簡単だし…あんまり張り切っても恥ずかしいし
…でも甘いものは、きっといっぱいもらうよな…
あ、甘くないやつにしようか
…ケークサレ
少し時間をおいた方が馴染んで美味しい
「ちょっと時間遅いけど…作るか」
冷蔵庫をのぞくと、材料は全てある
手軽に出来て何よりだ
…小麦粉がギリギリか…?
ベーコンと、チーズと…冷凍庫のほうれんそう全部入れちゃえ
生地を混ぜ合わせて型に入れ、オーブンへ
もうすぐ焼き上がるいい匂いがオーブンからたちのぼる
冷めたころ、端っこを薄く切って一応味見
「上出来じゃね」
思っていた以上にうまくいき、口角が上がる
ケークサレには冷蔵庫で寝といてもらうことにして、俺もベッドへ向かった
2月14日、なに食わぬ顔で朝食にカフェオレとケークサレを一切れ出す
「なにこれうまそう」
「ケークサレっていうの、甘くないパウンドケーキみたいなやつ」
「へえ」
勇斗はひとくち食べて
「うま…」
と言った
ご機嫌な笑顔
うん、いつも通りだな
「そりゃ良かった」
向かいに座り俺も食べはじめる
「もしかして、仁人が作った?」
「…そうだけど…?」
「味つけがなんか仁人っぽい」
「ふうん」
そんなのがわかる人でしたかね
「へへっ、ありがとね」
「おう」
「ね、おかわりないの」
ま、嬉しそうで何より
fin.






