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先輩とオレだけの秘密

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先輩とオレだけの秘密

5 - 第4話 気持ち悪い

♥

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2024年03月14日

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🎈「そ、その…!」


後を着いてくように後ろを歩いているが窮屈で窮屈で…。歩く耽美に声をかけられて大変だった。でもその都度、彼がフォローしてくれたおかげで何とか逃れることが出来た。


?「どうしました?」

🎈「えっと…先生が呼んでたんだよね、」


ついてきたのはいいけれど、確かこっちに職員室は無いはず…。まさか、道間違えた?


?「あっ!!」

🎈「もしかして…」

?「すっ、すみませんッッ!!」


僕の顔を見て何かを思ったのか急に慌てだして謝ってきた。その声は彼のおっとりした姿では考えられない声量で。


🎈「う”ぅ”…」

?「あぁッッ、静かにしますね…」

🎈「いや、だいじょう、ぶだよ、」


静かにするって言ってる言葉も大きいけど…。彼はすごくしょんぼりして丸くなっていた。まるで犬みたいだ。…可愛い。


🎈「ちがッッ!」


な、何が可愛いだッッ。相手は男なのにッッ。咄嗟に思った感情が渦をまく。男性にも女性に対しても”可愛い”なんて感情は抱いたこともない。


?「どうしました?、今度は顔が赤い…」

🎈「って、近いからッッ///」


校門であった時よりも顔が近い。距離感がバグってるタイプの子なのかな…。そ、そんなことよりもっ!!


🎈「先生…は?///」

?「そ、そうでしたね! えっと…それなんですが…」

🎈「ま、まさか」

?「そのまさかです!」


なぜそんなに自信満々なんだい!?そもそも、ここの生徒が職員室なんて間違うはずがない。それに廊下を歩いてる時の妙なフォローもっ。


🎈「嘘、だったのかい?」

?「…..はい。」

🎈「どうしてそんなこと、。」


やっぱり嘘なんだね。まぁ、初対面にほぼ等しい君に僕を呼んでこいなんて言わないもんね。もっと冷静になるべきなのかな。嘘をつかれたことにガッカリしたわけじゃない。わけじゃないけど…。なぜか、自分でも分からないが少し悲しい。


?「すみません、ガッカリさせる気は無かったんです。それに嘘をつく気も。信じてもらえるかは分かりませんが、。」


またしても、彼はしゅんとしている。今度は目もうるうるしているけど。


🎈「ガッカリなんかしていないさ、。どうして嘘をついたか気になってね。」

?「…..助けたかったんです。」

🎈「え?」

?「先輩、初めてあった時もそうでしたがっ」


助けたかった?、その一言に固まってしまう。伝わってた?


?「校門で出会った時もすごく不安そうでっ!何か悩んでるように見えて。その時、ちゃんと声をかけるべきでしたが、物凄い速さで逃げられちゃって。」


思わず「あっ…」と声が出た。何かを悩んでいる。あながち、間違っては無い。不安だったのもそう。


?「それであとから声をかけようとしたら周りに囲まれた先輩がいて。その時の先輩も同じような顔で思い詰めてたからっ!」

🎈「そっか、そこまで見てくれてたんだね」


そんなに見られていたとは。僕の思ってることも全部お見通しってわけか。すごいな。


?「ボクの憶測だったらいいんです。でも、そんな風には見えなくって。」

🎈「いや、全然大丈夫だよ。むしろそこまで見られてて驚いたというか。」

?「…気持ち悪いですか、?」


突然、発した言葉に目を疑った。いまさっきの声とは裏腹に弱々しく震えた声。視線もなんだかおぼついている。


🎈「気持ち悪い?」

?「あっ、気にしないでくださいっ!つい口から出た言葉なので、。」

🎈「本当に?」

?「っ…。」


あたりはしーんとしており声が響いてる。それのせいでか分からないが、より一層彼からは何かを感じた。


?「ほんと…うです、。」

🎈「…そう、ならいいけれど。だけど君が言ってくれた不安そうに見えただっけ。僕、大体隠す癖があってさ。誰にもバレなかったのになぁ。」

?「っっ、」

🎈「初対面にも等しいのに、見ただけで言い当てられるなんて。」

?「…やっぱりっ、、」

🎈「すごい、や。」

?「え、、?」


あぁ、やっと目が合った。


🎈「すごいよ。本当に。」

?「すごい…、ですか、?」

🎈「あぁ、見ただけでここまで分かるなんて君の良いところじゃないか。僕じゃ到底無理だよ?、そんなこと。見て何考えてるか予想するなんて絶対に無理。」


相手のことが予想できる。もし、そんなことが出来たなら。


🎈「だからさ、ほら。誇るべきだよ。」


僕は今この学校にもいないし、悩まされることもないのに。


?「誇る、ですか、」

🎈「自分すごいなぁ…って」


やっぱり、君はその目が似合う。さっきのうるうるしていた目は段々と元の輝きに戻っていく。


?「ありがとう、ございますっ、」

🎈「そんな大したことしてないよ」

?「救われました、。まさか、そう思ってくれるなんて、。」

🎈「だから、そんなにっ」


あれ、なんか心地いいな。ただ褒められてるだけなのにな。心臓が音を立てている。他人事なのになぜこんなにも、嬉しいんだろう。


?「…お礼と言っては何ですが名前を」

キーンコーンカーンコーン。


1限目の合図が2人を遮るように聞こえてきた。あれ、1限目から移動教室じゃ、???間に合わない!?


🎈「ごめんッッ、授業移動教室だッッ、」

?「あっ、」

🎈「また、昼休みでいいかな?」

?「ひっ、昼休みですか!?」

🎈「なにかある?」

?「いやっ、何も無いです!!」

🎈「そっか、じゃあまた昼休みっ!」


間に合うかな。ダメだけど走ろっと。

あと、最後に。


🎈「僕の名前は神代類だよ!

ありがとう、 “天馬くん”!」


申し訳ないけどちゃっかり名札見ちゃった。天馬司くん。覚えたよ。


🌟「…..神代先輩か、」

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