テラーノベル
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水族館までのドライブの道中、佐久間の愛車の中は、彼がセットしたお気に入りのプレイリストで満たされていた。
「この曲、イントロが神なんだよ!」とはしゃぎながら、片手で器用にハンドルを握る彼。
助手席から見る彼の横顔は、プロのアイドルのオーラと、恋人としての甘い優しさが混ざり合って、どうしようもなく愛おしい。
昨夜の悪夢が、まるで遠い世界の出来事のように思えてくる。
新しくオープンした水族館は、どこまでも青く、幻想的な空間だった。
光が揺らめく巨大な水槽の前で、2人は自然と手を繋いだ。
「見て春菜、あのクラゲ、光ってて超きれい!」
「本当……! 宇宙にいるみたいだね」
「ね! あ、あっちにペンギンもいる! 行こ!」
子供のように無邪気にはしゃぐ佐久間に手を引かれながら、春菜は何度も心の底から笑った。
周りの目を気にしてキャップを深めに被り、マスクをしている彼だけど、春菜を見つめる瞳はいつだって真っ直ぐで、熱い。
水族館のカフェでソフトクリームを半分こしたり、お揃いのイルカのキーホルダーを買ったり。
「これ、二人の守り神ね!」
そう笑う佐久間の笑顔を見ていると、春菜の世界は彼という存在だけで満たされているような気がした。
「今日、本当に楽しかった。ありがとう、佐久間くん」
帰り道、春菜のマンションの前で車を止めたとき、春菜が心からの感謝を伝えると、佐久間は愛おしそうに彼女の頭を優しく撫でた。
「俺も最高に楽しかった! ……でもさ」
佐久間はふと真剣な目になり、春菜のマンションの入り口を見上げた。
「やっぱり心配だな……。今日の撮影がおわったら夜中になっちゃうけど、もう一晩泊まりに来ようか? 昨日の今日だし、春菜を一人にするの、どうしても気が気じゃなくて」
佐久間の優しさは痛いほど嬉しかった。
けれど、ただでさえ今日の昼の仕事をずらしてもらったのだ。
これ以上、彼に迷惑をかけるわけにはいかない。
「ううん、大丈夫だよ。今日は警察の人もパトロールしてくれるって言ってたし。明日も朝からお仕事なんだから、ちゃんと自分の家で休んで」
「でも……」
「本当に対丈夫。イルカの守り神もいるしね」
春菜は買ってもらったばかりのキーホルダーを見せて、無理にでも明るく笑ってみせた。
佐久間はしばらく心配そうに春菜を見つめていたが、彼女の強い意志に押されるように、ようやく頷いた。
「……分かった。ありがとう。また明日、連絡するね」
「うん、こちらこそありがとう。お仕事頑張ってね」
その言葉を最後に、佐久間に車から見送られながら、マンションへと入って行った。
春菜は最後に佐久間に向かって小さく手を振り、温かい余韻に浸りながら、エレベーターに乗り込んだ。
次、佐久間に会える日は何をしようか。
そんなことを考えながら、自分の部屋の前に立つ。
まさか、再びあの地獄が待っているとは夢にも思わずに――。
💙青椒肉絲🧡
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#あべさく
うめぼし
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楪羽*yuzuriha*
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コメント
1件
ああ〜〜〜!!もうこのギャップがたまらん😭💕 水族館デートの佐久間くん、はしゃぎすぎて可愛すぎるし、クラゲとかペンギンにテンション爆上げしてるの、完全に彼氏の鑑やん…!推せる。 でも最後の「地獄が待ってる」って一文で一気に胸が締め付けられたよ…。春菜が無理して明るく振る舞うところ、めっちゃ切なくて泣きそうになった。 るるさんのこの「幸せの裏に潜む不安」を描くのが本当に上手すぎる…!次どうなるのか気になって夜しか眠れないんだけど!!😭📖✨