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【能力者名】独絵転々
【能力名】 ローリンガール
《タイプ:友好型》
【能力】 でんぐり返しをすることで
頭の回転を早くする能力。
【以下、細菌達の記録】
(放課後、米津高校二年C組の教室にて)
「はい、それじゃあ。今年の体育祭についての話し合いを始めます。姉ヶ崎さん。よろしく。」
米津高校の教師切名旅行はそう言って体育祭実行委員長の姉ヶ崎茜色に声をかけた。
「はーい。」
皆のおねえちゃんと呼ばれるほど生徒達に
慕われる姉ヶ崎茜色はおっとりとした口調で
そう返事をし、壇上に上がった。
教室には各クラスの体育祭実行委員が座っていた。
そこには打倒ロカ先生を企む《クローバー同盟》の転々の姿があった。
転々はこの体育祭を乗っ取り、体育祭で悪鬼退治を行いロカ
先生に勝つことを企んでいた。
そこで転々はある作戦を立てた。
姉ヶ崎茜色が口を開いた。
「これは私が友達からアイデアを募集して、
いいなと思った案なんだけど。今回の体育祭はロカ先生vs全校生徒なんてどうかな?
米津町最強のロカ先生と生徒達でいろんな競技で戦うの。きっと新鮮で面白いと思うなー。」
そう、転々ちゃんはこの学園で今最も生徒達の人望が厚い姉ヶ崎にこのアイデアを提案し、更に姉ヶ崎にこっそり期間限定ハーゲンダッツを渡すことでこのアイデアを姉ヶ崎に言ってもらうよう説得したのだ。
どこの馬の骨とも分からぬ転々ちゃんが
突然こんなことを言っても誰も聞いちゃくれないだろう。
だが皆のおねえちゃん、人望モンスターの
姉ヶ崎茜色の言葉なら?
「いいかもー。」
「なんかおもしろそー。」
「ハイハイハイ!!!私ロカ先生と綱引きやってみたい!!!!!」
このように(まぁ、おねえちゃんが言うならええやろ。)という雰囲気になる。
さらに転々はあらかじめお菓子作りの天才曽根近ちゃんに頼んで体育祭実行委員の過半数を曽根近ちゃんのめちゃうまシュークリームでしっかりと買収していた。
(もはや体育祭実行委員の過半数は私達の味方ネ、後はどうやって反対派を納得させるかアル。)
ふと、一人のやや太眉の美少女がピシッと
手をあげた。二年D組の秘密裏警羅だ。警羅はハキハキした声でこう言った。
「私は反対です。ロカ先生はこの学園の一番強い能力者であり、ロカ先生が万が一生徒に
負けることがあればこの学園の治安はもっと
悪いものになるからです。ロカ先生は負けてはいけないんです。負ければきっと学園内にいる悪い能力者を抑える抑止力がなくなり
学園の治安が乱れてしまいます。」
警羅さんの言葉に周りは
「たしかに。」
「でもロカ先生が負けるなんてありえなくない?」
「でも生徒達全員だよー?」
「うーん。」
と口々に言い合った。
ここで転々ちゃんが手をあげた。
「はい、転々ちゃんどうぞー。」
姉ヶ崎茜色が笑顔でそう言った。
「そしたらロカ先生のチームに行きたい能力者はロカ組に、ロカ先生に挑戦したい生徒は
おねえちゃん達のチームに行くのはどうアルか?そしてなるべく怪我人がでないような
競技にして、最後は希望者を募ってド派手に
悪鬼退治をするネ。」
そう言って転々は警羅の顔を見た。
「……悪くないんじゃないかしら、当然私は
ロカ先生派に付くわ。」
警羅は転々を警戒しつつそう言った。
「おねえちゃんも悪くないと思うなー。
皆はどう思う?」
皆のおねえちゃん、姉ヶ崎茜色はそう言って
体育祭実行委員の皆の意見を聞いた。
「えーたのしそー。」
「ヒャッハアアア!!!!!体育祭でド派手なロカバッティングが見たいぜぇぇぇ!!!!!!!」
「おねえちゃんが言うならいいんじゃない。」
「ロカ先生vs部活動対抗リレーやろうぜ!!!!」
ワイワイガヤガヤしながら今年の米津学園の体育祭はロカ先生チームvsおねえちゃんチームの対決となり、最後に希望者で悪鬼退治をする取り決めとなった。
もちろん、これも全て転々の計算通りであった。
最後に体育祭のプログラムをまとめ
姉ヶ崎茜色はロカ先生に確認を取った。
「ええ、それで構わないわよ。」
ロカ先生はさらりと言った。
(こっちは順調ネ。後はじゃんねのアホが
うまくやってくれることを祈るだけアル。)
持ち前の頭脳で体育祭を乗っ取った転々ちゃんは、相方の じゃんねが無事に対ロカ先生用の人や建物を傷つけない強力な武器を
仕入れてくれることを祈っていた。
(最後まで読んでくださりありがとうございます。)