テラーノベル
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それから学校の移動でも登下校でも太智と行くことが多くなった。
「仁人ー!!今日も一緒に教室行こー」
「うん」
話す回数も増えてきて
たまに話せるドキドキ感は少なくなった。
「てか、次の授業◯◯先生じゃない?」
「え、まってがちやん!!俺その先生嫌いやねんなーー」
「俺も笑」
「仁人って嫌いなやつと話す割には結構普通だよなー」
「そう?」
「俺絶対無理だもん笑」
「人によって態度変えたくないからさ、笑」
「うわーすげえその精神」
「そうかな…?笑」
いつも通り話していたら後ろから騒がしい声が聞こえてきた。
「太智ーー!!」
「お前最近全然俺らと話てくんないじゃん!!」
「あー…笑」
前まで太智と一緒にいた仲間たち。
俺はあんま話したことないし、話す機会もなかった。
「あ、一緒に行く?じゃあ俺先に…」
「待って、仁人」
「あ、」
「太智、その隣のやつ誰?」
「最近そいつといること多くね?」
「俺らのこと捨てたの??」
「いや、捨てたわけじゃ…」
「まさか、その隣のやつのことすき?!」
「うわ、太智そういうやつだったのか…」
「ちげえよ笑そんなやつじゃない」
(〝 そんなやつ 〟か…)
俺にはその言葉が引っかかった。
今、俺が太智に対して抱えてるこの気持ちは
太智にとってはキモいかもしれない。
胸にナイフが刺さったような痛みを感じた。
「太智、早くしないと…」
俺は太智の袖を軽く引っ張った。
「ああ、ごめん」
「ひゅーひゅー!!」
「仁人、行こっか」
「うん… 」
「ねえ、太智って、恋愛についてどう思ってる?」
「どういうこと?」
「いや、その…」
「あー!!まってわかったかも俺」
「…?」
「俺が青春してないからバカにしてるんやろ!!」
馬鹿だ。
「違うよ?」
「え?」
「違う。」
「あ、ああ。」
「今の太智恥ずいなー笑笑」
「うるさい笑」
「え、でどういうことなん?」
「…男と…できる?」
「え、」
やっぱ引くってわかってた。
こんなこと、太智が許すはずがない。
「俺は、別に良いと思う。」
「え…?」
「仁人がそうだから、俺に話したんでしょ?」
「まあ… 」
「仁人がそうやったとしても俺は否定しいひん」
「じゃあ、もし、相手が…」
「誰なん?」
「太智…だったら?」
「…ほんまに言ってる?」
「…うん」
こんな流れで伝えるとは思いもしてなかった。
こんな深刻な雰囲気で。
「…いや、まあ、ん…」
「そりゃ、言葉詰まるよね笑」
「…」
「きもいよね、笑」
「きもくは、ない」
しばらく沈黙が続いた。
静かな場所に、チャイムの音が響く。
授業が始まった。
でも、足はちっとも動かない。
太智もだった。
「チャイム…なっちゃったね。」
「うん…」
「仁人。」
「なに?」
「どう…したいの?」
「どうって?」
「..俺も、仁人のこと…」
太智は顔を赤らめた。
「すき…だよ」
俺は一気に心臓の音が大きくなった。
弾けそうなくらい早く。
「へ、は? 」
俺は膝から崩れ落ちた。
目から涙が一粒こぼれ落ちた。
涙腺が緩まったのか、一粒落ちたあと大量の涙が出てきた。
声が出ないほど泣いた。
嬉しかったのか、安心したのか
太智が俺のこと…
考えられなかった。
「おい!!吉田、塩﨑!!お前ら何突っ立ってんだよ」
「先生…」
「吉田、お前何泣いてんだ?」
「う、あ…」
「…よくわかんないけど、とりあえず保健室行ってこい、塩﨑も連れてけ」
「…はい」
「仁人、大丈夫?」
「うん…」
「…なんかさ、俺らみたいな人って多そうでいないよね。」
「うん…笑」
「太智、本当にその気持ち?」
「うん、そうだよ。」
「太智がそうって、びっくりしちゃった、笑」
「俺も、仁人が、笑」
そう太智が言って2人で笑った。
伝えられてよかったな。
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せんたくのり