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数日経って
楡井「えーっと、右の坊主の人が栗田さん、真ん中のマンバンヘアの人が高梨さん、黒マッシュの人が柿内さんです」
桜「黒まっしゅ?」
楡井「ほら、パーカーの人です」
桜「くっそ、こんなに一遍に覚えらんねぇよ」
楡井「でも嬉しいっす!桜さんがみんなの名前教えろって言ってくれて」
蘇芳「級長としての自覚ってやつかな」
皐月『??よく分かんないけど桜頑張れ』
桜「お前の事は一生許さねぇ…」
皐月『…え、こわ…、なぁアイツ誰だ?ドア付近に居るやつ、怪我だらけじゃん』
楡井「あ、あの人は安西さん、怪我してる…」
安西は俺らの目線に気づいたのか気まずそうに教室から出ていった。
皐月『…訳ありっぽいな』
楡井「でもケンカした情報は入ってないっすよ…」
ジジッ
梅宮[おーい!1.2年の級長副級長は屋上にあつまれーい!]
柊[ばっか!梅宮!急に放送入ったらビックリするだろーが!]
梅宮[え、ああ!ビンパンポーンてやつか!どれ?]
柊[もうおせーわ!!]
桜「もう放送室出禁にしろよ…」
蘇芳「早速お呼び出しがかかったね」
桜「朝っぱらからかよ…」
楡井「なななにごとでしょうか!!」
楡井「は、早く行きましょう!!桜さん蘇芳さん!!」
桜「わかったから引っ張んな!」
俺は呆然と3人が出て行った方を見る…。羨ましくなった、必要とされてるのがこんなにも心にくるなんて…、知りたくなかった。前を向きたいのに俺自身が前に進めない、ずっと暗闇に居るようで…、何処へ行ってもどれが正しいとかも分からない…。誰かから必要とされたい、頼って欲しい、頼られる人でありたい…。それは夢の中のまた夢…。無理だなぁ、俺には。
桐生「さっちゃんだいじょぶ?」
皐月『おわっ、近い!ちょっと近いって!!』
桐生「だってさっちゃん、壊れそうだったよ?」
皐月『はあ?人間そんな簡単に壊れねーって』
桐生「…、そうだけど、さっちゃん辛そうだったよ、苦しそうで居なくなりそうだった」
心の奥まで見据えているような桐生に何も言えなかった…、何なら更に自分が嫌になってしまった…。
皐月『…、ごめん、ちょっと用事思い出したから帰るわ』
桐生「……、そっか、わかったよぉ、さくらちゃんたちには言っとくね」
皐月『ありがとう、桐生、また明日』
用事なんて嘘だ、あの空間に耐えられなかった。
何も出来ない自分が本当に嫌だ。
家に帰った俺は一人部屋の隅に蹲った。何も考えたくない、何もしたくない、俺は風鈴に必要なのか??分からない、こんなネガティブな事考えたくないのに……。あぁ、嫌だなこんな自分が