夢×三
短編系
イチャイチャしやがって、ありがとうございます
「はぁ….」
学校終わり、下校の時間。
彼女はため息をついて視線をアスファルトの地面に落とす。
「先生、会いたいな….」
休日がもどかしい。
休める事は良いことだけど2日会えないのは辛い。
大好きな先生に会えない私はベットの上でスマホを指でスワイプするのを繰り返すだけ。無駄な事。
こんな事をしても時は加速しないし1時間が経って月曜になるはずが無い。
ピピピピ
朝6時、枕元に置いたスマホがアラーム音を鳴らしている。
眠い目を擦りながらストップのボタンを押す。
「今日…月曜日じゃんか…!!」
休日明けは一段とテンションが高い。
「ケホッ….寒ぅ…!」
「早く着替えて家を出よ~♪」
気分上々で制服をTシャツから順番に着ていく。
「アンタは早く下に降りて来なさーい!」
「はーい!」
お母さんの呼び掛けで颯爽と階段を下る。
「今日は仕事何時まで~?」
「8時くらいまではやると思うわ」
マーガリンを塗った焼きトーストが朝ご飯。
他にもサラダを食べながらお母さんと会話をする。
「ごめんだけど夜ご飯はチンして食べてね」
「オッケー!任せんしゃい!」
「じゃっ、行ってきまーす!」
「行ってらっしゃーい」
交差点を渡って神高に着く。
「あ、ヤバイ….しんど…」
朝から薄々感じていたものが一気に来る。
学校には何とか辿り着いたけど足取りが不安定になっている。
「おえ…気持ち悪…」
絶望に満ちている死んだ魚の様な目をした駒多は足を無理に
動かしながら教室へと入る。
教室に入るなり、真っ先に自分の席へとドカッと座る。
気力が湧かない。
何に対しても最低限の気持ちしか無い。
「あ…いったぁぁ!!」
完全に上の空になっていた私は椅子から思いっきり横転して頭を押さえる事しか出来なかった。
「…….あれ?どこだここ….」
「アンタやっと目ェ覚ましたのかい」
「女王先生!?てことは…ここ保健室!?」
「野次馬が来て運ぶの大変だったんだからねぇ」
「その節に関してはすみません…」
「アンタが謝る事じゃないからね、安心しな」
女王先生は棚の方から体温計を持ってきた。
「これで計って、しんどかったら今日は早退だからね」
ピピピピッ
「あ…..」
「何度だったんだ?」
「37度2です….」
「嘘つくんじゃ無いよ、アンタの顔色一発で悪いって分かるんだから。」
誤魔化しがきかなかった。
「正直に言いな」
「…..38度4です….」
「今すぐ早退の連絡を親御さんにしてくるからな!」
「あんたはいつも無茶ばっかりして….」
「ちょっとの間は休むからね」
「……はぁい…」
「(先生に会えると思ったのにな….)」
母にビシッと言われた駒多はシュンとするのであった。
土日と早退した今日、更に明日まで休む事になった駒多は熱を出して痛みが伴いながらも水曜日を楽しみにするのであった。
「モモー!完全回復しやしたぜ~!!」
「おめでと~!ウチ、めーっちゃ心配したんだかんね!」
「えへへ…」
「褒めてねーっての」
病気もすっかり引いてはしゃげるまで回復した駒多は、水曜を今か今かと楽しみにしていたのだ。
「先生~!久しぶり~!!!」
「….ナイスぅ~」
廊下を全力疾走して先生へバックハグをかます駒多。
いきなりの事で戸惑いを隠せない先生。
「ぶつかると痛い痛いですから」
「そこはめんご!」
「私…先生にず~っと会いたいって思ってて!」
「ほむほむ」
「今日は先生と一緒に居ようって決めたの!」
「なるほど理解した」
「先生って普段何してんの?」
「秘密みっけです」
「出た!秘密みっけ!私元旦と元日の違い分かんなくて…」
「先生知ってる?」
「もちのろん」
「やったー!」
ほのぼのとした会話を続けている二人。
先生はその違いについて話し出す。
「元日」は1月1日一日全体を指し、「元旦」は「元日の朝」を意味します。それは元旦の右側の字が地平線から太陽が昇る様子を表しているためで、そのため「元旦」は1月1日の午前中を指すという説あるコアトルです」
「えーっ!元日と元旦って同じ日なの!?」
「てっきり元旦は1月7日までかと思ってた!」
「1月15日前後までの古代日本で満月がめでたいとされていたことから、小正月は新年最初の満月の日を祝う日として発展したんやで」
「先生秘密みっけバトル超強いじゃんよ!」
「ボクは言ったのであなたですよ」
「ではサッカーの起源について…」
「それは8世紀頃のイングランドで戦争の勝利を祝う風習として「敵の将軍の首を切り取り、それを蹴り合う」という「中世イングランド起源説」があります。この風習が変化し、首に見立てたボールを蹴り合う遊びや祭りに発展し、それが現代サッカーの原型となったという説があったと言われているのが最も有力な情報です」
お互いに知っている知識をぶつけ合う。
互角か、はたまたそれ以上…
「今日はどっちが勝った?」
「…引き分けです」
「マジで?!でも…」
「(先生と対等なステージに立てたからいっか!)」
そう思う駒多であった。
「久しぶりの先生抱き締めさせろ~!」
「(あ~先生シャンプーの良い匂いしてる…可愛いなぁ…)」
「いつまでするんですか?」
「私が満足するまで!」
「おかのした」
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ಡ ͜ ʖ ಡ←この顔しながら見てた