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私はポポの傍にひざまついて彼女を抱き上げた、さっきのゴールデンの赤ちゃん軍団に比べたら小鳥のように軽い・・・
しかし彼女の心臓の鼓動と温かさが、しっかり私の腕に伝わってくる
不安げな大きなウルウルした瞳で私を見上げてくる
その姿が途端に俊哉との結婚生活で、自分に自信を失っていた頃を思い出させた
この子は私だわ・・・
「この子・・・虐待されていたって・・・」
思わず声に出た
「ええ・・・・」
オーナー夫人も悲しそうにそう言った
この小さな子の不安げな瞳から、恐怖を取り除いてあげたい気持ちが心の底から湧いてきた
ポポは私の腕の中で耳を垂らし、尻尾を後ろ脚の間に入れ不安にハァハァと息をしている
「大丈夫よ・・・いい子ね・・・」
私は優しく彼女の背中を撫でてあげてるけど、ポポはだんだん落ち着かなくなり、今にも飛び降りそうだったので、しかたがなくそっと離してやった
この子が愛情いっぱいに甘やかされ、全信頼を向けて私に駆け寄って来てくれる日が来るのを私は無意識に願った
「年齢が高い子は貰い手を見つけるのは難しいんだ、先が短いし・・・そのうち介護も必要になる」
柚彦君が私の傍に来て言った
するとさっきまで腕の中で怯えていたポポが何を思ったか、私の所に寄って来て匂いをかいだ
私はポポから目が離せなくなっていた