TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


水青

病み




世にも珍しい(もしかしたら初)水青です( ・᷄֊・᷅ )









『…俺、2つのことを同時にやんの苦手やねん!!!‪💢‪』



スマホから叫び声が聞こえる



多分ゲームにイラついてるのかな



楽しそうに配信しているようでなにより





そんなことを考えながら、垂れ流しにしていた配信画面に目を向けた。




画面の端に映るいふくんのLive2Dの体には、大口を開けて笑う姿が反映されていた。








┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈







そんな姿をみたのが、多分3時間ほど前。




先程まであんなに楽しげに声を上げて笑っていた彼は今、僕の肩を濡らしていた。





変な時間に鳴ったインターホンを覗くと、間接照明でも分かるほどの隈がチラつくいふくんが目に映った。



どうしたの、と言いかけながら扉を開けると勢いよく抱きついてきた彼。



「おわっ、え、何、?!」



『…』



黙りこくった彼を引きずるように家に入れ、ソファへ座らせたのだが…




状況は一切変わらず、未だに僕の肩に顔を埋めている。





「…いふくん?…そろそろさ、あの〜……」




『…ん”ッっ、』




やっと目が合った。

家に入れてから数十分、初めて顔を合わせる。



「あーもう、前髪ぐちゃぐちゃじゃん、笑」


笑いながら整えてあげると、目を瞑って身を任せてくれる。



『…ほとけ、みず』



「はいはいっ、持ってきてあげますよー」




多分、「なんで僕の家に来たのか」とか聞かれたくないのだと思う。


深く干渉はされたくないけれど、1人ではいられないような


そういうことなんだと僕は感じ取った。






┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈





「はい、お水とお菓子ね」



『……ほとけにしては気ぃ利くやん』




「な゙っ、どんだけ失礼やねんあんたw」



『…ぃひっッ、w』




お、笑った。





「…いふくんさ、もしかしたら聞かれるの不快かもしれないんだけど」



『……』[袖ぎゅ]



「…配信のいふくんは、ホンモノ?」




あれから数十分経ち、いふくんも寛ぎ始めた頃に聞いた。



『…本物に見える?』




少なくとも、


「今の僕にはそうは見えないけどなぁ、?」




『…そっか』









確か、いつかの青組通話の時に言っていた気がする




『…全部が全部素でやっていけへんやろ?だから俺は』




迷惑も変な心配も掛けないように偽る所は偽ってるんよ





「……いふくんは独りじゃないからさ」



『…』


多分君は、僕の今の言葉を脳内で否定していると思う



「…こうして泣きに来てくれたんだから、僕には本当のいふくんを全部見せてよ」



『、!』



タレ目で、少しふわふわしている彼の雰囲気が少し変わった


目を大きく見開いて僕を見つめる君。





「…っあはは、まーた泣いてんじゃんかいふくんっw」



見開いたままの瞳から涙が零れ落ちていく。




多分その姿が、



見え隠れしているその揺らぎが、




本物なんだよね







『ッぅ”〜〜、泣』



「ふッw」



『…ほと”けのせぃ”やしッっ、泣』



「ぼォく!?w」





まぁ、いふくんが今幸せだと言うなら



それはそれでいいか。






人生、生まれ変われるならとか言われても


もう一回ってなるくらい、幸せなので







fin.





この作品はいかがでしたか?

1,192

コメント

1

ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚