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フィギュアスケート。
遥か昔には、舞い踊る氷上に…繊細なる図形を描くスポーツであったが。
今では、フィギュアスケートといえば
単刀直入に言うと…そう、
どれだけ貪欲な氷の獣かという競技である。
どれだけ限られたルールの中で飛び廻れるか
どれだけ自分の中の全てを燃やして、審査員と観客の心に火を付けるか。
そんな私達獣が奇跡を起こすスポーツが、
フィギュアスケートだと思う…
心の中にしまった記憶
珍しい瞳の色の、本当に獣の様な姿の彼女が
私に話してくれた、託してくれたたった一つの魔法の言葉。
でも私は…
この言葉を継承する事は決して無いと思う
こんなに苦しくて、嫌になる程残る後味
何にも変えられない私が賭けた物。
どうしても、自分が救われる道がなかった
進んでも、金があっても、足掻いても…
止まらない、耳鳴りと仲間達、いや…
最初から仲間でもなんでもなかった
嗚呼、また練習に行かなきゃ
学生が終わっても大人が始まらずにいる
シニアの選手として、オリンピック銀メダリストとして
君の為に今日も働いている気がする。
ヒロカワ(センセー!
ヒロカワフユネ、私の生徒。
私よりもよっぽど、スケートに打ち込む子だ
オイカワ(うん。始めようか
そこで、じぶんはおもった。
自分はすごく、恥ずかしい人間だという事に
まるで浮き上がる風船の様に、独りで飛んで
嗚呼…ダメだ…
練習がいつの間にか終わっていた。ヒロカワはいつにも増して、何かを得た様な顔で
ヒロカワ(アリガトウゴザイマシター!
と、きらきらとした顔で笑った。
自分がなんて言ったかも覚えてない
ふわふわしているまま、ヒロカワさんママにヒロカワさんを預けて、
氷上に駆け出した私という名の獣は
もうスポットライトの事も、光り輝くステージの事も、考える事のない子供の様に駆けた
あぁ、なんて良い気分だ!
ヒロカワ(…センセイ?
センセイが、これまでで一番激しい演目で
その髪を靡かせ舞っている…暴れてるかな?
履き潰されたムラサキ色のスケート靴に
満面の笑みと笑い声と共に走るその姿
これが、スケートの怪物という事なのか?
センセイ(アハハハハ‼︎‼︎
所詮、そんな物か。
私達機械生命体になんか、スケートなんてわからない物だったんだな…
世界の中で、少し数を減らして生きている人
こんな質問を知らない?
「貴方以外の人物、両親友達をみんな人間と証明するにはどうすれば良いか。」
後は、自分が機械生命体では無いと証明等
実はこの人間は、この地域唯一の人間だ。
スケート場の人間という名前で通っている。凶暴レベル4と言われているが…違ったか
友好的な人間とデータ書き換え完了☑️
人と、一度でも分かり合える事はあるのか
羽虫の気持ちを考える様に、考える事など出来ない。
我々には、人間にあってない物が無い
それは、欲だ。
食欲、睡眠欲、性欲等々が欠けている。
人間は怠惰の生物。我々は精密のセイブツ。
一生所が、どれ程進んでも分かり合えない
何故に、今笑っているか知らない
嗚呼…甘い人間の事をもっと知ってみたい
そんな、二人のオハナシ
ーマタジカイー
コメント
1件
え!?出した瞬間とは!!!わ!嬉しいです〜!!一次創作しか更新してないのに…本編とかも頑張ります!!こっちも頑張りますからね!!応援してくれると嬉しいですし続き頑張れたりします…100いいねありがとうございましたー!!!