テラーノベル
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友達と好きな人が被った
アヤは相手以外の仲のいい友人に
「彼が好きなの」
と言った
アヤはとても不器用だけど思いやりができていい子だし、愛想もいい
彼にお似合いだと思った
だからわたしのこんな汚い感情はゴミ箱にでも捨てようと思った
アヤから彼に対してのスキを私に伝える
「彼はね、かわいいんだけど頼りがいがあって好きなの」
私はそれを聞いて口を噤む
「かわいいよね」
ちゃんと笑えているのかなんて分からない
いつもアヤが彼の好きなところを言う時、私は私の方が知ってるのに、そんな馬鹿な感情
アヤとの分かれ道になるY字の道路で
「バイバイ」「またね」
と挨拶を交わすと私は走り出していた
泣きたくなった
何故?そんなのわからない
でも、誰にも泣いているのを見られたくなかったからじゃないかと思う
やっと家に着いた
走っていたはずなのに、足はいつもよりも重く遅いと思った
ドアの鍵を開け、家に入ると誰もいない家で一人で泣いた
一通り泣き続けたあとに玄関にある鏡を見て一言自分へ言った
「カッコ悪い」
ズルズルと階段を上がると部屋のベットに潜り込んだ
また涙が出てきそうで、最後の力を振り絞って母にラインで
「ごめん、今日のご飯いらない」
と送ってその日は眠りについた
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