「相羅!ホントごめんね。怖かったよね」
奏茉の怪我の手当てが終わり、グラウンドに戻ると空茉が走って近寄ってきた。
だいぶ心配している様子だけど、普通心意するならそうまではないだろうか。転んでるし。
「別に、私は大丈夫。奏茉が怪我したけど」
「えっ、奏茉が?」
驚いた顔をして奏茉を見る。
どうやら奏茉が転んだことには気づかなかったらしい。保健室に行ったのも、私が怪我をしていたからと勘違いをしていたみたいだ。なんだか奏茉が可哀想に思えてくる。
「奏茉のおかげで怪我せずに済んだんだよ。ホントありがとね、奏茉」
「えへへ…相羅がピンチの時は絶対に助けるもん俺」
「僕だって助けれるよ2人で助けた方が確実でしょ」
私助けられる前提で話を進めているのがなんとも気になるが、とても心強いボディーガード(?)がいて助かる
最近気づいたのだが、空茉はやたらと奏茉に張り合っている。今回もそうだが、鬼ごっこの時も文字を書く練習でも、いつでも奏茉よりも秀でていることを意識している。まぁ、足では空茉は奏茉に勝てないのだけど。
「双子ってそういうもんなのか」
『どういうもん?』
双子特有のシンクロをして頬が緩む。やはり2人は弟感覚だ。とても見ていて楽しいし可愛い。
帰り、たまたま私の母と空茉達の母が同じタイミングで迎えにきた。
「おかえりー相羅。楽しかった?」
「普通」
いつも通りの会話をして、空茉達と別れようとした瞬間、母が双子の母に声をかけた。
大人の会話だろうと思い、空茉達と少し遊ぶ。(空茉と奏茉が遊んでいるのを眺めるだけ)
すると、「キャンプ」というワードが聞こえてきて思わず顔を向ける。奏茉も聞こえたようで、一瞬で奏茉母の元へ駆け寄り話の内容を聞いている。どうやら、私の母がキャンプへ行かないかと誘っていたらしい。
「行かせたい気持ちは山々なんですが…私その日は仕事があって、夫も会社の取引先の人と出かけると。なのでお誘い嬉しいんですが…」
「そうですかぁ、それなら仕方ないですよね」
奏茉が野生の勘でいけないことを幸し、もっと騒ぐ。それを流石に空茉が黙っていなかった。すぐに奏茉が空茉によって鎮圧される。
「でも、お二人とも家にいないとなると奏茉くんと空茉くんは…」
「私の実家で預かってもらう予定なんです」
「でしたら、相模原さんが良ければ私たちが面倒見ますよ!それでキャンプに遊びに行かせるというのはどうですか?」
どんだけ2人をキャンプに連れて行きたいんだ。
そして、週末に双子とキャンプへ行くことが決まった。
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