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みらい「はい!分かりました!」
みらいが立ち上がった。
麗奈は深呼吸をしながら奏太の部屋のドアを叩いた。
麗奈「奏太、私よ。ドアを開けて。」
ドアを何度も叩くが、返事がない。
みらい「もう夜遅いですしぃ、寝てしまったのでは?」
麗奈「人を呼んだのに寝るなんて、そんな事ないでしょ。
奏太はそんな人じゃないわよ。」
そう言うと麗奈はしつこくドアを叩き始めた。
少し経っても返事がないので麗奈は不審に思いみらいにドアを壊すよう頼んだ。
麗奈「みらい、このドアを壊して!
こんなにドアを叩いても返事がないなんておかしいわよ。」
みらい「ですが、ドアを壊せばこのアタクシが怒られますぅ。」
麗奈「大丈夫よ!一緒に怒られてあげるから!」
みらいは少し考え、壊すことにした。
ドアを壊すと麗奈が急いで部屋の中に入っていった。
麗奈「奏太!奏太!返事をして!」
みらい「麗奈王女様、奏太様はいましたか?」
麗奈が首を横に振った。
すると、麗奈はあることに気がついた。
麗奈「みらい、ここには奏太と私以外に誰が来る予定だって言われたんだっけ?」
みらい「美優王女様ですけど・・・。
まさか、奏太様は美優王女様のお部屋にいるとお考えですか?」
みらいが聞くと麗奈が頷いた。
麗奈「今日この部屋を訪ねたのは奏太の侍女と美優姉さんだけよ。」
みらい「なぜ分かるのですか?他にも出入りした者がいるかもしれませんよねぇ?」
麗奈「いいえ、それはないわ。
奏太は今日、自分の侍女と美優姉さんの侍女、そして美優姉さんしか部屋に入れなかったらしいの。
私の侍女が行っても部屋に入れてくれなかった。」
みらいはその事を聞くと納得したように首を縦に振った。
麗奈「二人の仲が深まってからじゃどうにもできない。
今の浅い関係のあいだに私が奏太の心をつかまなきゃ。
みらい行くわよ。」
麗奈はそう言うと走って美優の部屋に向かった。
みらい「麗奈王女様、お待ちくださーい!」
みらいはそう言うと麗奈の後を追った。
◯天宮・美優の部屋
奏太の顔を触っている美優。
二~三時間寝ている奏太。
部屋の掃除をしている美優の侍女(雪華)。
美優「今日であなたと麗奈の関係は無かったことになるわ。
ふふふ、今日私と寝れば結婚式を挙げてなくても私達は仲のいい夫婦だと
思われる。
あなたは私の夫になって生涯私に尽くしてもらうわ!」
そう言うと誰かが美優の部屋のドアを叩いた。
美優は雪華に誰か確認させ、麗奈だったら通すようにと命令した。
雪華が出て行くと美優は寝ているふりをして雪華が戻るのを待った。
雪華がドアを開けると、麗奈がいた。
麗奈「美優姉さんはいる?部屋に入ってもいいかしら?」
雪華「麗奈様、どうぞ中にお入りください。」
麗奈とみらいはそう言われると中に入っていった。