新連載
【⠀この声が届くまで】道長
駿 「なあ長尾、もし同性婚が認められたらさ、……結婚しよう。」
不器用な手話でそう伝えてくれる彼の顔は優しくて、少し照れてて、暖かい。あぁこの耳でこのセリフが聞けたら良かったんやけどなぁ…笑でも、あそこで諦めんかったから今がある。俺は彼に向かってあれ以来の言葉を発する。
数年前
謙 「若年発症型、両側性感音難聴…?」
医 「はい、遺伝子が原因の難聴です。今少しずつ病気が進行していて、あと2年もすれば何も聞こえない生活が始まるかと。」
謙 「え、あの、音楽関係の仕事はどうしたら…」
医 「残念ですが、そのお仕事を続けるのは難しいかと…。」
謙 「そう、ですか、笑」
家に帰ってきて、ソファに腰をかける。ダメだ、頭に今の状況が入ってこない。俺には病気があって、なにわ男子も辞めなきゃ行けんくて、それから……
ふと彼に電話をかけた。
プルル
駿 『はいはーい。どした?』
謙 『みっちー、あのさ、えっと……俺、なにわ男子辞めることにした。笑」
彼には早く言った方がいい気がして、いや、言わなきゃ行けなくて。
駿 『……今から家行くから待ってて。話はそん時聞くから。長尾、大丈夫やからな。』
プープー
優しくて、かっこよくて、完璧。俺の恋人は誰からも好かれるなにわ男子の道枝駿佑だ。どんなことがあっても味方でいてくれる、同期であり、彼氏でもある。
数分がたってインターホンがなった。ドアを開けると息が上がったみっちーがたっていた。走ってきてくれたのだろう、こんな時でも優しいのは彼のいいところ。
駿 「謙杜、!」
家に入りソファに腰をかける。駿がその横に座り、こちらを見つめている。
駿 「謙杜、なんで急にあんな事言ったん?」
謙 「………………」
駿 「謙杜、別に怒ってるんやないで?ホントのこと教えて欲しい。俺は謙杜の味方になりたいんや」
何も言えない俺の手を優しく包み、優しい眼差しでこちらを見る駿。俺耳聞こえなくなるねん。みんなに迷惑かけられへんから、なにわ男子辞めるしかないねん。………そんなこと言ったら余計迷惑かけるよな。
謙 「俺、もうあそこには要らんと思うねん。ごめんね。こんな同期で…笑」
駿 「……それホンマに言うてるんか…?頭おかしくなったんか!」
そう言って彼は帰ってしまった。
「もう、無理なんやなぁ…泣」
暗く静かな部屋で、俺はなにわ男子を辞める選択をした
はい!新連載始まりましたー!お待たせしちゃってごめんなさい💦結局道長になりました✨話おかしくなるかもですが良ければ完結までよろしくお願いします〜!
コメント
2件
続き楽しみにしてます!
神作な予感がします!! 続き楽しみに待ってます! 無理はしないでくださいね😣フォロー失礼しますっ!