❤️「ちゃんと食べるか心配だから、たまに様子見て欲しいって」
お出汁のいい匂いがしてくる。
一人暮らしの体調不良は孤独だから、こうして生活音が聞こえるだけでなんだか安心できてしまう。
そしてちょっとめめが恋しくなる。
やがて声をかけられ、テーブルにつくと目の前にはねぎと掻き玉ののったうどんが置かれていた。
❤️「少しの間だけど、寂しいね」
💚「うん、でも体調崩したのはバレないようにしないと」
❤️「どうして?」
💚「心配事なく打ち込んで欲しいから。めめ、たまに過保護だし」
舘さんはふふっと笑う。
❤️「目黒の気持ちはわかるけどね、俺にも放っておいたら食べない人がいるから」
💚「あっ、そうだね。ジャスティス」
翔太のこと。
いつも舘さんにはワガママを言って遠慮なく甘えている。
翔太にそれができるのが羨ましいと話したら、翔太は『涼太が俺で安心して過ごせてるのか不安になる事がある。だから阿部ちゃんみたいに優しくしたいと思うけどそういうの向いてない。お前の方が羨ましい』と言われた事がある。
舘さんがどう思っているのか聞こうかとも思ったけど、よその事情に踏み込むべきではないかと飲み込んだ。
うどんはありがたく完食した。
『放っておいたら食べない人』は一緒に食べないと拗ねるから、先にこっちに来たという舘さんにお礼を行って送り出す。
人と会って話して、やっと少し楽になった気がする。
💚「めめ、頑張ってるかな」
日本が夜だから、今ミラノは昼頃だろうかと考えながらメッセージを開く。
💚『今日は、舘さんが来てうどん作ってくれたよ。美味しかった』
すぐに
🖤『良かった。俺はもうすぐ会場に入るよ。終わったらまた連絡するね』
と返ってきた。
💚『うん、楽しんで』
早く会いたい。帰ってからも心配かけないように、元気な姿で会いたい。
体調が戻ったら、今回はちゃんとご飯を食べて待っていようと思った。
コメント
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これ読んで、うどん思い出して、忘れてた!😅ってなったよね笑笑