┈昼休み┈
私は、陽芽ちゃんと裏庭の花に水をやっていた。
「もしかして美兎、具合悪いの?」
「え?」
陽芽ちゃんから急に聞かれた。
「な、何で?」
「だって本当に、今日の美兎おかしいんだもん」
(そんな事言われても……)
私だって分からない。
でも時間が経つにつれて、自分が高校生の頃に戻ったということを、少しだけ理解できてきた。
「あ、あのさ、陽芽ちゃん」
「ん~?」
「私と陽芽ちゃん、何でここにいるの…?」
「……え?何でって、高校生だから…」
「だからそれだよ…!私、本当は22歳なのに、何で高校生になってるか分かんないし、陽芽ちゃんだって22歳のはずなのに…!」
私は一気に喋ってから、しまったと思った。
こんな話、陽芽ちゃんに話したって混乱するだけじゃん…ッ。
「……美兎は、未来から来たの?」
………………え?
思ってもみなかった予想外の返事に、私は思わず顔を上げた。
「私も美兎も22歳か~。ねぇ、未来の私ってどんな感じなの?」
私の言葉に質問しないの…?さっきの話を信じてるの…?
明るく話す陽芽ちゃんに、私はあっけに取られていた。
「疑わないの…?」
「え?だって美兎が嘘つくわけないじゃん!ずっと一緒にいるんだから分かるよ」
!
陽芽ちゃん……ッ
「で?未来の私、どうなの?」
「え、えっと……大人になってから、あんまり会ってないから…」
「えぇ!?そうなの…!?残念だなぁ、美兎と未来では仲良くしてないんだ……」
落ち込む陽芽ちゃんを見て、私は思わず吹き出してしまった。
「ちょ、ちょっと!笑わないでよ…!//」
どうして私が過去に戻ったのかまだ分からないけど、やっぱり陽芽ちゃんといるのは楽しかった。