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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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─なんやかんや1日学校を過ごした後、私は学生時代の家を思い出しながら、帰り道を歩いていた。

(お母さんとお父さんに会うの、久しぶりだなぁ……弟の桃(とう)とも、あんまり話してなかったし……)

そう考えながら歩いていると、

「にゃぁ…、」

近くで猫の鳴き声が聞こえた。

声のしたところを見ると、白い子猫がダンボールに入れられていた。

(捨て猫かな…)

近くに行って頭を撫でようと近づくと、向こうから1人の男の子がやって来た。

(同じ制服だ……)

その男の子の髪はサラサラで、背が高くて、ほのかに石鹸の香りがして…恋愛漫画のヒロインみたいな人だ。

「こんにちは」

「…ぇ!?」

急に声を掛けられたから、変な声が出た。

「…この子、捨てられてるんですよね」

男の子は悲しそうに目を伏せると、子猫の前でしゃがんだ。

「もしよかったらこの猫、僕が飼ってもいいですか?」

「え、い、いいんですか…?」

「はい。僕、猫が大好きなので」

よかった、よさそうな人に拾われて。

……よく見たらこの子猫、ミルクに似てるかも。

…な~んて、気のせい、気のせい。

高校生時代にいるわけないじゃん。

「あの」

男の子が子猫を抱き抱えながら、私の方を向いた。

「同じ…学校の制服ですよね?」

「は、はい」

「もしよかったら、名前聞いてもいいですか?」

!!

(えっと…結婚する前の名字がいいのかな)


「く、呉田(くれた) 美兎です」


「美兎さんですか。僕は神楽 宝石(だいやもんど)です」


『神楽』…? 琉斗と同じ名字だ。

でも名前が違うし、偶然一緒なだけだよね。


っていうか………


「宝石(だいやもんど)…?」


「……あぁ、そうです。僕の名前、宝石と書いてダイヤモンドって読むんです。変な名前ですよね…笑」


「い、いえ!変じゃないです…!」


「優しいんですね…両親が宝石好きで、こんなキラキラネーム付けられちゃいました。」


「わ、私は素敵だと思います!」


「!」


なぜか自然に口から言葉が出た。


「……ありがとうございます。実は僕、この前転校してきたばっかなんですよね。」


(…あ、だから私が高校生の時に会わなかったんだ。こんな子がいたら、印象に残ってるはずだから)


「じゃあ美兎さん、さようなら」


「さ、さよなら…!」

ま た 会 え る な ら 、

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