TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


「ごめんね、勝手に連れてきちゃって」


「いえ……」


俺は見たこともないものの中にいる


そして、椅子と思われるものに座っている


目の前にはさっきの人


彼の家らしいが、俺の知っている家では無い


俺の家は木で作られていて、家具も全て木だった


なのに……


黒や白がある


俺の家は暖かい色だったけど、この家は冷たい色だ


「なんか思い出せるものある?」


「何でも聞かせて欲しい」


「君のこと、知りたい」


そんなこと言われたら……


話すしかない


「俺の母さんと父さんは、化け物を狩る仕事をしていたんだ」


「そして、俺も化け物を狩っていた」


「母さんは、ある日突然、とても強い化け物に遭遇したんだ」


「母さんと何人かがいたけど、みんな喰われた」


「父さんはショックで、何も食べなかった」


「少しして父さんは食べ物を口にするようになったけど、その量はとても少なかった」


「そして、母さんが喰われた数年後には父さんも死んだ」


「家には俺一人だけが残った」


仕事の帰り、家に入ったら父さんが倒れていた


あんなに筋肉でいっぱいだった体は骨と皮みたいになってしまった


その体に触れた瞬間、涙が溢れた


村の中でも有名な父さんが、死んだ


唯一の肉親が死んだ


父さんの死体を抱きしめながら何時間も泣いた


「すると、家に誰かが訪ねてきた」


「遠い村から来たやつで、その村に化け物が襲ってきて、みんなが戦っている中、俺だけ逃がされたと言った」


「多分、みんな、まだ若いやつを死なせたくなかったんだろう」


「そいつの名前は、ルカだ」


そう。目の前にいるやつとそっくりなルカ


同一人物ではないか


そんなことも思えてくる


「ルカは俺が抱きしめていた父さんを見て、埋葬してあげようといった」


「2人で父さんを土に埋めて、手を合わせた」


「ルカは行くところがないと言ったから、俺と暮らすことになった」


「仕事に行く時はいつも一緒だった」


「ある日、俺とルカは化け物がいるところで待ち合わせをしようと言って出かけた」


「俺は途中、人助けをしていたので遅れた」


「遅れたせいで、ルカは死ぬ間際だった」


「でも、ルカは必死に俺にそいつの情報を伝えてくれた」


「目があったら、精神を狂わせる」


「そういうやつだったから、俺は目を閉じた」


「けれど、目を開けると、目の前にはそいつ……妖狐の目があった」


「俺は動けなくなり、妖狐の尾で縛り上げられ、高いところから落とされた」


「落とされたのに痛みはなくて、目を開けたら、お前の顔があったんだ」


目の前にいる人の目を見る


「お前じゃなくて、蓮でいいよ」


柔らかい笑顔を見せられた時、心拍数が上がったと感じるのは気の所為だろうか




『遠い村から来たやつで、その村に化け物が襲ってきて、みんなが戦っている中、俺だけ逃がされたと言った』


『多分、みんな、』


「くしゅんっ」


「は?」


即座にカットがかかる


「ごめん」


いやいや、え?


え、え?


くしゃみですか?


え?


大丈夫⤴︎︎︎?


やばい変なイントネーションになっちゃった


もう一度


ここセリフ長いからな?


ふざけんじゃねぇぞ?


『けれど、目を開けると、目の前にはそいつ……妖狐の目があった』


『俺は動けなくなり、妖狐の尾で縛り上げられ、高いところから落とされた』


よし、あと少し


『落とされたの』


「ゲホッゲホッ、ゴホッ」


は?


カットがかかる


「ごめっ、ゲホッ」


「え、大丈夫?」


めめのところに行き、背中をさする


スタッフさんから水をもらい、回復する目黒


「ごめん阿部ちゃん」


「ほんとだよ。何してくれてんの」

SnowMan長編・短編集

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

63

コメント

2

ユーザー

好きや……oh yeah……………(?)

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚