テラーノベル
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夕方の校舎は、人が少ない。
俺は、さっきの言葉が頭から離れなかった。
――嫉妬、じゃないの?
俺は、ずっと無言だった。
歩くスピードも早い。
あっきぃ「……ぷーのすけ」
呼び止められて、やっと足が止まる。
振り返らないまま、低い声。
ぷりっつ「さっきの話、
続き聞くつもり?」
あっきぃ「うん」
即答だった。
俺は拳を、強く握った。
ぷりっつ「……最悪よな」
あっきぃ「え?」
ぷりっつ「自覚した」
短く、はっきり。
あっきぃは息を呑む。
ぷりっつ「文化祭のあと…
いや、たぶんもっと前から」
逃げ場をなくした。
俺はゆっくり振り返った。
ぷりっつ「お前が誰かと笑っとんのが嫌で」
「近づかれるのが嫌で」
「取られそうになると、
頭、おかしくなる」
一気に、吐き出す。
ぷりっつ「囲った」
「制限した」
「離れようとしたら、
逆に縛った」
自嘲気味に笑う。
ぷりっつ「……完全に独占欲だ」
空気が、重い。
あっきぃは何も言わなかった。
ぷりっつ「最低だろ」
「だから、
俺から離れたほうがいい」
一歩、下がる。
そう言ったくせに、
目は逸らせない。
ぷりっつ(あっきぃ…
行かないで、って顔してる)
あっきぃが、ゆっくり近づいてくる。
あっきぃ「……ぷーのすけ」
「俺さ
囲われてるって思ってた」
「でも、
嫌だって思ったことない」
ぷりっつ「……は?」
あっきぃ「むしろ誰かといるときより、
ぷーのすけの隣が一番落ち着く」
「それって、
独占されてるからじゃなくて」
まっすぐ、目を見られた。
あっきぃ「選んでる、ってことじゃないの?」
俺の感情が、一気に溢れた。
ぷりっつ「……ずるい(声 震」
「そんな言い方されたら、
もう止まれないだろ」
あっきぃ「止まんなくていいじゃん」
あっきぃは、
少し困ったように笑った。
もう戻れない。
俺は、深く息を吸って言った。
ぷりっつ「……好きだ」
「だから、独占した」
初めて、全部を認めた。
夕焼けの廊下で、
俺達は黙ったまま向き合う。
世界は変わってないのに、
関係だけが、決定的に変わった。