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渡辺side
いつかの日から涼太の事を涼太って呼ばなくなって、だてさんって呼ぶようになった。
それから目に見えない透明の壁が俺たちの間に出来たみたいであまり関わることが減ってきてしまった。
渡「…りょ、…だてさん」
宮「ん?どうしたの?」
渡「これ、スタッフさんがどうぞって」
宮「あぁ、忘れてたやつか…ありがとう」
渡「ん、」
ただ袋を渡して受け取るっていう動作だけでも
ドキドキしてしまって胸が苦しい。
やばい、変な顔になってないかな…
宮「…翔太?どうかした?」
渡「えっ、いや、何もない、けど」
宮「そう?ならもう袋手離してくれて大丈夫だよ?」
渡「あ、ごめん!」
宮「ううん、大丈夫じゃあまたね」
渡「あ、うん」
多分涼太は俺の事なんて特に気にして
無いんだろう…
逆にそれがムカつくんだけど
なんか自分ばっかりこんなモヤモヤしてやだ
この気持ちが早く無くなればいいのに…
ラ「しょっぴー、下唇出てるよ」
渡「うるっせ、ほっとけよ」
ラ「まーた、だてさんでしょ」
渡「ばか、声でかい‼︎」
ラ「いい加減素直になったら?涼太って呼んでみたらいいじゃん」
渡「それが出来てたら苦労しねぇよ」
ラ「ふーん、他の人にだてさん取られちゃっても僕知らないよ?」
渡「うるせーよ、お前だって康二に言えてないくせに」
ラ「うぐっ、それは…‼︎」
渡「自分が言えてから言えよな」
ラ「うぅっ、ママー!しょっぴーが虐める‼︎」
渡「は⁉︎お前ふざけんなよ!」
深「こら、うちの子いじめないでくれる⁉︎」
渡「ちがうし!」
横目で康二と話す涼太をみて少し康二が
羨ましく思った。
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宮舘side
翔太に下の名前で呼ばれなくなってから
長い年月が経ち俺も最初の方は戸惑ったし
なんで?ってなったけどきっと彼なりに悩んだ結果こうなったんだろうなと思うと俺が口を出すまでも無いと思い特に触れても無い。
でも最近はなんか翔太の様子がおかしい。
どこかボーッとしていて無意識なんだろうけどよく視線を感じると言うか
宮「俺の気のせいなのかな」
向「それ気のせいちゃうやん、もう確定事項や」
宮「やっぱりそうだよね」
向「え、でもだてはしょったの事好きやったやろ?告白しやんの?」
宮「うーん、翔太は多分俺の事なんとも思ってないと思うしね」
向「ふぅん、…」
宮「康二は?ラウールに言わないの?」
向「俺のことはええんよ‼︎」
宮「えぇっ、俺こっちの方が気になるんだけど」
向「しょっぴーもだてと同じ気持ちやと思うで?」
宮「そうだったらいいねニコッ」
向「だて、…」
ス「準備出来ましたのでみなさんスタンバイお願いします!」
宮「ほら、呼ばれたから行こっか」
向「おっ、おん!」
横目で俺の事を見つめる彼の視線には
気づかない振りをして楽屋を後にした。
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ス「本日の撮影以上になりますお疲れ様でした!」
佐「お疲れ様でーす!」
深「おわったぁぁ!疲れたぁ」
岩「ふっか、今日俺の家来て」
深「ん、りょーかい!」
目「阿部ちゃん、ご飯食べて帰らない?」
阿「うん!いいよニコッ」
渡「……」
ラ「ご飯誘ったら?」
渡「…行ってくれるかな」
ラ「行けるって、大丈夫だよニコッ」
渡「………でも、」
ラ「もぉ、…だてさーん!しょっぴーが呼んでるよー!」
渡「あっ、馬鹿‼︎」
ラウールのバカでかボイスで呼ばれた涼太は
小走りでこちらに来てくれた。
宮「なに?なんかあった?」
渡「あの、えっとぉ…」
ラ「ご飯行かない?って言ってたよ!」
宮「ご飯?うん、いいよ?」
渡「え、本当⁇」
宮「うん、なんなら俺の家で食べる?なんか作るよ」
渡「うんっ、行く!」
宮「わかった、じゃあ早く帰る用意しちゃおうニコッ」
ラ「ふふっ、良かったねしょっぴー」
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渡辺side
渡「お邪魔しまーす、」
宮「適当に座ってて、俺作ってくるから」
渡「わかった、…」
涼太の家に久しぶりに遊びに来て少し
人見知り出るけど数分もすれば自分の家の様に居心地が良くて思わずクッションを抱きしめたまま寝転がってしまうくらい
宮「翔太、出来たよ」
渡「んぁっ、…ごめ、寝てた…?」
宮「ぐっすりとねニコッ」
渡「やらかした、ごめん」
宮「いいよ疲れてたんでしょ?パスタだけど食べられる?」
渡「うわっ、美味そう!」
涼太が作ってくれたトマトベースのスープパスタを一口口に含むと自分好みの味付けで一口、また一口とフォークを持つ手が止まらず思わずおかわりまでしてしまった。
渡「やべぇ、めっちゃ食べちゃった」
宮「口にあって良かったよ」
渡「正直あともうちょい食べれた…」
宮「アイスあるけど食べる?」
渡「食べる!」
はいはい、って笑いながらアイスを用意してくれる涼太
その優しさも笑顔も全部俺にだけ向けてくれたらいいのに…
「……涼太、好きだよ」
なんて、言えたらいいのに……
あれ?なんで涼太顔真っ赤なの…?
お酒でも飲んだっけ、?
宮「それ、本気で言ってるの…?」
渡「へ?…え、待って出てた…?」
宮「…バッチリ」
渡「はっず、…」
涼太は俺の前に膝待ついて真っ直ぐ俺の瞳を
捉えゆっくりと語りかけるように話し始めてくれた。
宮「翔太、本当はこの気持ちに蓋をして墓まで持って行こうと思っていたけどやっぱり伝えるね?」
渡「うっ、うん、」
宮「翔太の事が好きです…俺は君がいないこれから先の未来を想像できないくらい好きで、……愛してます」
渡「っ、俺も、俺も涼太の事が好き、大好き‼︎」
宮「うん、」
渡「俺は涼太がいれば何もいらないっ、‼︎」
宮「…翔太、俺と付き合ってくれますか…?」
渡「っ、うん、こっちのセリフだよ」
宮「これからよろしくねニコッ」
渡「うん、よろしく…ニコッ」
2人で溶けかけているアイスを食べながら
この日はそのまま涼太の家に泊まり次の日
一緒に現場に向かった。
宮「おはようございます」
渡「はざいまーす」
深「おはよー、あれなべなんでだてさんの服着てるの?」
向「あれ、ほんまやん!」
阿「ぐはっ、ゆりぐみぃぃ!」
渡「なんでもねーよ、」
宮「あ、ラウール昨日はありがとね」
ラ「どういたしまして!うまく行ったの?」
宮「ふふっ、それはね…」
渡「あ、涼太これ俺持ってきてた…あ、」
ラ「上手く行ったんだね!おめでとニコッ」
佐「え、おめでた⁉︎」
阿「…………めめ、今までありがとう…グハッ」
目「ちょ、阿部ちゃん⁉︎」
渡「………ごめん、涼太」
宮「翔太なら多分やらかすと思ってたから大丈夫だよ」
ラ「んふふっ、2人が幸せそうで良かったよ」
渡「次はお前が頑張れよな」
宮「応援してるよ、ラウールニコッ」
ラ「ん、ありがと!」
ゆり組編end
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次回作…らうこじ編