悠(……聞いて欲しいこと?)
蓮「……悠、僕は寂しかったよ」
蓮は暗く俯いたまま話を続けた
こんな蓮はあまり目にしなかったため何故か心が痛くなった
蓮「んで……なんで…っ…!」
ガタッ!!!
蓮「なんで僕を置いていったの!!!!」
悠「っ…」
蓮「…僕は、僕は僕は僕はっ!君しかいないのにっ…んで…何で飛び降りなんかっ……」
悠「……ご…めん…さ…ぃ……」
悠は震える声で謝った
蓮「……だから、あまり喋ったら悠…キツイでしょ…?喋らなくて良いって…ハァ…」
悠(……どうにか、会話できるもの…無いかな……謝りたいよ……っ)
悠(………あ、そうだ)
悠は苦しんでる蓮の肩を優しく叩いた
蓮「……なに?」
すると、悠は机の紙とペンを指さした
悠(紙でなら…会話できる)
蓮「……取ってきて欲しいの?……いいよ、」
ガサッ
蓮「はい…これ……」
蓮に渡された真っ白な紙に悠はペンで文字を書こうとした。
しかし、
カタカタ……
悠(…なんで……手が震えて……まるでっ…
自分の体じゃないみたいっ………)
蓮「……悠、今の君は何もかも不自由なんだ、だから僕とも今は会話すらできないんだよ」
悠(そんな……)
蓮「それより……僕の話聞いて…?……僕、ずっとずっと悲しかった、辛かったっっ!!!!飛び降りた時、僕はあの場にいた…君は『ごめんなさい』って言いながら飛び降りてった!!!!何がごめんだよ!!!
僕が今まで辛かったのは君が1番よくわかってんじゃないのか!?」
蓮の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった
蓮「……君が飛び降りた理由なんて僕は察してるよ……それに、君が悩んでたこともっ……」
悠(……苦しい…苦しいよっ…)
蓮「っ!悠!顔色悪いよ!僕熱くなりすぎた……ごめんね……」
ガタッ
蓮「……今日はもう、帰るね…」
そう言うと蓮は椅子から立ち上がった
蓮「……あ、ねぇ悠」
悠の顔色は青ざめており、カタカタと震えていた
スッ………
そんな悠の顔を覗き込むようにして蓮はそのまま悠に甘い口付けをした
チュ……………
悠「?…んむっ…」
蓮「……じゃあね、また来るからね」
蓮「1つ、もしまた僕の傍から離れようとしたら」
すると、蓮は小さくとても低い声で悠の耳に
蓮「……許さないから……」
と囁いた
蓮はそう言い残すと病室の扉の外へと出ていった
悠の体は強ばり、冷や汗も出ていた
ガラララ………
看護師「あ、悠さん。先程ですね蓮さんから体調が優れてないと聞いたのですが…体調大丈夫ですか??」
蓮が呼んでくれたのだろう
悠は小さく震えながらも
コクン……
と頷いた
第34話 終わり
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