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渡会雲雀side
なんで、明後日にしたかって?
家を片付けるのと、
風楽のためにご飯くらい作ろうと思って
それの準備と練習のため。
料理に関して、
ローレンに頼んだら
不破さんが来てくれるらしくて。
俺にもできる簡単な料理を
教えてくれるんだって。
⋯やってる事女みたい⋯だけど、
それもまた思い出ってことで。
好きなやつにこんなに一生懸命になれるって
俺の人生でもないと思うから。
次の日の午後、
不破さんが家に来てくれて練習開始。
まぁ⋯作るのカレーだけど。
そうすれば明日も食べれるじゃん?
2日目の方が美味しいって言うし。
「そうそう、お肉炒めて、玉ねぎ入れて⋯」
隣で不破さんが教えてくれるのを聞きながら、
作っていけばあっという間に完成したカレー。
食べていくかどうか確認したけど
「いや、ローレンに教え終わったら
すぐ帰ってこいって言われてるから帰るよ」
なんて苦笑いしながら帰って行った。
⋯幸せそうで何より。
初めてちゃんと作ったカレーは
美味しくてこれ本当に俺が作った?って
思うレベル。
綺麗になった部屋と、格段に美味しいカレー。
準備満タンで、次の日を迎えて風楽を待つだけ。
それでも少し気になって、
ちょっと掃除とかしていれば
インターホンが鳴る。
ちょっとだけドキドキしながら、
玄関を開ければ
「あ!合ってた!良かった〜」
なんて、言ってる風楽が目の前に。
「⋯ん、汚いけど入って」
一応、スリッパなんて用意しちゃって?
リビングに通せば
「⋯綺麗⋯ですね、ひば」
なんて関心していた。
それからは、
俺が持ってるゲームとかして過ごして
昼寝もして。
お昼を少しすぎた頃
「⋯カレーでいいならあるけど?」
なんて遠回しに聞けば
「食べたいです!」なんて
キラキラした目で言ってくれるから嬉しくて。
焦がさないように温めて、
テーブルの上に出せば
「ひば⋯凄いですね⋯料理できるんすね」
なんて言って1口カレーを食べてくれて。
「美味しいつすよ!ひば!」
なんてバクバク食べてくれる
風楽に少しだけ感動しながら俺も食べて。
風楽はおかわりもしてくれて。
りり
つな大福
129
33
作ってよかったな。
なんて思うのと同時に不破さん感謝した。
お昼を食べ終わって、テレビを見ていれば
「⋯あの、ひば」
なんて風楽が改まって呼んでくるから、
顔を上げれば
「話したいこと⋯あって」
なんていつになく真剣で。
「⋯話したい⋯こと?」
「はい、だからひばの家⋯
なんて言ったんです」
なんて俺の家って言った
本当の理由まで分かって。
「⋯そっか⋯あっち座る?」
さっきまでご飯を食べてた場所に
座り直せば、
風楽が話始める。
「⋯これは、言わないでおこうって
思ってたんです。
家族にだけって。
でも、ぼく好きになっちゃったんです。
ひばのこと」
好きに⋯なっちゃった⋯?
俺を⋯?
「でも、男同士じゃないですか?
ひばは多分普通に
女の子が好きだと思うんです」
なんて言う風楽は苦しそうで。
「だから付き合って。
とは言わないですけどこれ以上
ひばの隣にいるのもキツくて」
なんて弱く笑う風楽。
俺の隣にいるのが⋯キツい⋯⋯
「だから、今から話すことを話すだけ話して
ひばから離れようと思います」
そう言って笑う風楽の目は真剣で。
離れんなよ。なんて言えなくて。
ただ黙るしかなくて。
目の前で話し始めた事に
息を 飲むしかできなかった。
「⋯僕は色が分かりません。
と言っても、紫とか紫に似た色だけですけど」
色⋯?分からない⋯?
俺と一緒⋯?
「色彩消失病らしいんです。
で、この病気20歳で死ぬんです」
同じ⋯
俺と風楽⋯は同じ。
「この病気の治療法って無くて、
唯一死ななくて済む方法は」
“運命の人に出会うこと”
風楽から出た言葉もこれと同じで。
「運命の人に出会わないといけないのに⋯
僕、ひばのこと好きになっちゃったんです」
僕⋯男なのに。なんて笑う。
「このままだと、
ずつとひばの事を好きでいそうで
ひば優しいから一緒にいるって
言うと思うんですけど⋯」
なんて言ったあと少し貯めて
「⋯僕は、ひばに
最期を見て欲しくない。
幸せになって欲しいから」
なんて、泣きそうになりながら笑って。
「⋯ひば、ありがとうございました。
楽しかったです」
なんて一方的に告げて、
風楽は家を出ていった。
俺は⋯ただ何も言えなくて
その場に固まることしか出来なかった。
コメント
1件
うわ、第15話めっちゃ刺さったわ…。ひばがカレーのために練習して部屋片付けて準備して、風楽が「美味しい」ってバクバク食べてくれてるシーン、もう尊すぎてやばい。なのに最後の告白と病気の話、色が同じで運命の人かもしれないのに「離れる」って選択するところが切なすぎる。ひばが何も言えず固まっちゃうのも分かる…。続きが気になって仕方ない🔥