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私は青二才である。
それは何故かと言われれば正しくこう答えよう
過去の己に囚われ、未来を見据えていないからである。私はそうゆう人間なのだ。
大学の夏休み、数少ない親友が珍しく私を遊びに誘ってくれた。その時の私は勉学に没頭し過ぎていた為、恋だの愛だの騒ぐ人らの声には耳を傾けていなかった。
『お前明日空いてんの?』
「いや、まぁ別に。空いてるけど」
『じゃ俺の友達も誘うしさ!海でも行かね!』
「あー考えとく」
結果行く羽目になってしまった。
このヤケに元気ハツラツとした友人は高校からの幼なじみである、昔から明るいところは変わらない。
おまけに私とは正反対に交友関係も極めて多いのが性格の悪い私には鼻につく。
_予定されていた当日_
メールを見たところ2、3人ほど女子も来るそうだ、生憎_”女子”というものは苦手であった。これこそ導入に話した過去に囚われてる_
に値する。
何時もより少し念入りに準備をし姿鏡で情けない乍ポーズを決めてみる。
だが、虚しさに駆られ大股で玄関へ進み、集合場所へと向かう事にした。
目的の場所に着くと友人の彼が大きく手を振って私に分かるように『おーい!』なんて無駄に声を大にしているではないか、
「ごめんごめん。随分早かったんだな」
『いやお前が遅いだよ!後、女子一人来れなくなっちゃったみたいでよ、こっちにいるのは葵ちゃん!仲良くしてな』
「あ、宜しく。」
彼女は1つ頷くだけだった。
唯、自然の結晶の様な眼が美しい
『なら行こうぜ!』 と謎に仕切り前を歩き始める彼に溜息を漏らせば、横で彼女がふわりと笑った気がしたのは私の思い違いだろうか。
この時私は、彼女を知りたいと思った_
例えそれが蝕む華の毒だとしても。
美しい彼女は、まるで虫を喰らう食虫植物だ。