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「仮にだよ。今君が味わっている人生に、天からのメッセージが入ってるとしたら、何だろう」と旅人は言った。
「メッセージって? 例えば?」
「さあ」
「さあ、じゃ分からないよ」
「例えば、天が君にそういう思いをさせて、何かを気づかせようとしてる、とかね」
「そんなことって、本当にあると思う?」
「さあ」
青年は空になったグラスをあおり、それからテーブルの上の履歴書と手帳を畳んだ。そこにあらわれたテーブルの唐草模様にリラ札を添えて立ち上がった。
「まあいい。コンスタンティノポリスには、カネがなくても楽しめるところがいっぱいある」