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「あれ、じんと、なんか…顔あかくね?おまえも酒のんだ?」
「……飲んでねぇよ。」
「え〜あかいし、あついよ?」
「……お前のせいだよ。」
「おれのせい?……それなら、いいか。かわいーし。」
よくないだろ…!!
勘弁してくれマジで。
強請られるがまま口移しで水を飲ませ続けたおかけで、勇斗は少し回復したらしい。まだ滑舌は怪しいが、目を開けて話すことはできている。
問題は俺だ。勇斗の口に残るアルコールにやられたのか、何度も繰り返したキスのせいなのか、体が火照ってたまらない。
何が可愛いだ、潤んだ目で、甘ったるい声で、俺を見つめる勇斗の方がよっぽど可愛いというのに。
「じんと〜おれさあ、今日がんばったよ…」
「ん?」
「うるさいおっさんにいっぱいのまされたけど、かわりにお前らのこといーっぱい宣伝しておいた。」
「…………っ」
フニャフニャした笑顔で、ピースを向けてくる勇斗。
やっぱり、無理に飲まされていたんだ…
勇斗はいつもそうだ。
今よりもっと五人での活動が少なかった頃から、M!LKのために、一人で多くを背負って、俺たちを引っ張り上げてくれた。
どんなに忙しくてもグループでの活動をなにより大切にして、恋人の俺にだって滅多に弱音を吐かない強さを、誰よりも見てきたつもりだったのに。
ねえ、今まで何度こんなことがあった?
いつも、一人で戦わせてごめん。
「勇斗、ありがとう。……頑張ったな。」
ポンポンと頭を撫でると、満足そうに笑いながら俺の手をとり恋人繋ぎに絡ませてくる。
「じんと、おれ、じんとのことだーいすき。じんとは?」
「っ、そんな当たり前のこと、聞くなっ…」
「やだ。ききたい。」
好きに決まってる。ずっと。付き合い始めた時、いやもっと前の出会った時から、変わらず好きだ。
いつも変なプライドが邪魔をしてしまうけれど、この状態の勇斗になら、素直になっても良い気がしてきた。
「……すき。大好きだよ、勇斗。」
「ふはっ、じんとが素直だ、かーわい。」
「うん。今日はね、特別。なんでも答えるよ。」
「ほんとに、なんでも?」
「うん。」
どうせ明日には何も覚えていないのだから。