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__麻宮駅:東口
いつも人で行きかっているはずの麻宮駅は、人がおらずしんと静まり返っていた。
それもそのはず、此処で人が3人殺された。
犯人は篠川。分かっている。でも、証拠がない。
先生の異能の発動のしようがない。
『こんにちは、警官さん。現場へ案内していただけますか?』
「はい。」
私たちは、歩きながら詳細を教えてもらった。
殺されたのは、江野優実と木下亜紀、それから佐久間壮の3人。
死因はガス中毒。トイレ内で有害ガスが発生してそれを吸い込み死亡。
『ガス…何でそんな目立つことを…。』
私が気になったのは、死因でも被害者の事でもない。
篠川が、何故そんな目立つ事をしたのかが気になった。
綾辻先生はそんな私を横目に淡々と推理していく。
どうせ、篠宮は死なない。
だからこそ?わざと目立たせて、私への挑戦?
でも、篠宮が私個人の事を覚えているかは分からない。
『済みません、鑑識さん。現場を確認しても大丈夫ですか?』
「えぇ、はい。構いませんよ。」
もう一度、注意深く見てみる事にした。