テラーノベル
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柊磨を呼び捨て+タメ口にできたという報告を悠磨にした。
「先を越されるなんて思わなかったよ」
「私も、まさかこんな急にできるとは」
「でも、タメで話せたっつーことは悠磨にも同じことできるんじゃね?」
「……たしかに!」
呼び捨てもタメ口も意外と早くできた。
「あのさ、この前からずっと気になってたんだけど。私って呪われてるんでしょ?」
「うん。割とがっつり」
「なんで呪われてるの?私が望まない限り周囲に危害はくわえないって言ってたけどさ、それって呪う必要ある?」
「あー…」
悠磨と柊磨が顔を見合わせる。なにか言いにくいことでもあるのだろうか。
「魁ちゃんは、呪いを呼ぶ体質なんだよ」
「呪いを呼ぶ体質?」
「そう。だから呪いが沢山寄ってきてて、でも、それだと魁ちゃんが死んじゃうでしょ。だから、その呪いを追い払うのが魁ちゃんの呪い」
つまり、私の体質上呪われやすいが、今私を呪っているのがそれらをおいはらってくれている。
「…え?めっちゃ優しいじゃん。逆に守護霊じゃない?」
「バカか。それってつまり、お前をずっと離さないって意味になるんだぞ」
「でも、守ってくれてるじゃん」
「守ってるんじゃなくて追い払ってんだよ」
「だから、それを守ってるって言うんじゃ」
「だぁから違うんだっつーの!」
さっきから柊磨と話が噛み合わない。どういうことか分からず首を傾げる。
「魁ちゃんを呪ってる呪い自体の本質を知らないとそう思っちゃうかもね」
「呪いの本質…?」
「魁ちゃんの呪いは、時間をかけて一緒にいることで性格を変えて、此岸へ危害を加えることを可能にするんだよ」
全く訳が分からず混乱する。それを察したのか、悠磨が説明してくれる。
「本人が望めば此岸へ危害を加えられる。それはわかる?」
「もちろん」
「魁ちゃんの性格をじわじわと変えて、危害を加えようとする性格にしてるんだよ」
「だから、他の呪いに邪魔されたくなくて追い払ってる!」
「やっと理解したか」
それってものすごくやばいのでは?
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