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#シリアス
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黒星
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「はは、そう言ってもらえて安心した。さっちゃんに怖がられたら悲しいからね」
「ぼ、僕みたいなのに怖がられても、じゃないです?さ、さっきも言いましたけど、可愛くないですし…っ」
怜治さんは、僕の必死の否定を羽のように軽やかに受け流して、さらに言葉を続けた。
「可愛いよ。なんだか、見ていてすごく守りたくなる」
その真っ直ぐな言葉が、冷えかけていた僕の胸の奥にじんわりと温かく染み渡っていく。
「…そ、そうですか?でも僕……自分に全然自信が持てなくて。このままだと、一生誰とも番になんてなれないんじゃないかって、たまに不安になるんです……」
また余計なネガティブ発言をしてしまった、と後悔して俯く。
しかし怜治さんは、少し考え込むように美しい睫毛を伏せてから、再び僕に極上の笑みを向けた。
「そんなこと、絶対にないと思うよ。さっちゃんは自分で気づいていないかもしれないけど、すごく魅力的だし……こうして毎日健気にお店に足を運んで、俺の花の話をキラキラした目で聞いてくれるところなんて、本当に愛おしいなって思うから」
「そ…っ、そんな風に言ってくれるの怜治さんくらいですよ!」
気恥ずかしさを隠すために苦笑いしながら言うと
「そうかな?でも、俺は本当にそう思ってるからね」
怜治さんは少し首を傾げるようにして、言葉を区切った。
「まあ……さっちゃんの言う『騙されやすさ』っていうのは、確かに少し心配だけどね」
「へ?」
「さっちゃんって、どうにも放っておけない雰囲気があるんだよね。ほら、なんて言うか……」
怜治さんの、低くて甘い声が鼓膜を揺らす。
「ほっとけない……ですか?」
「うん。困っている姿を見たら、どうしても手を差し伸べたくなるっていうか……」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥で何かがパチンと弾ける音がした。
嬉しいとか、恥ずかしいとか、申し訳ないとか
色んな複雑な感情がぐちゃぐちゃに混ざり合う中で
僕はただ、素直な言葉を紡ぐことしかできなかった。
「へへっ、ありがとうございます……!もし僕の隣に、怜治さんみたいな人がいてくれたら…きっと僕も、もっと楽に生きられそうな気がします」
「ん?俺がいれば楽、って……それって、遠回しに『僕の番になって』って言ってるのかな?」
「ええっ!?あ、いや……っ!そういう意味じゃなくて…そのっ、一般的な例え話というか……っ!」
大パニックになって首と手を激しく振る僕を見て
怜治さんはついに堪えきれないといった風に、可笑しそうにくすくすと肩を揺らして笑った。
「ふふっ、冗談だよ、からかってごめんね」
「い、いえ!」
「でも……さっちゃんに、いつか本当に良いパートナーが見つかるといいね」