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にゅうひん☆
10,038
445
マロン
273
渡辺が寝不足で倒れて以来、二人の関係は劇的に変化した。
――ピンポーン
💙「いらっしゃい」
❤️「今日も出迎えありがとう。翔太」
渡辺の体調を最優先に考えた宮舘が、ほぼ毎日のように家を訪れるようになったのだ。
💙「なぁ、もう遅いし晩ご飯作らなくてもいいんじゃないか?」
❤️「絶・対・ダメ。俺が来るまで何も食べてないだろ」
💙「そんなことない。グミなら食べた」
❤️「……リビングで待ってなさい」
💙「へーい」
気付けば、半同棲生活と言っていいものになっていた。
.
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そして恋人として共に過ごす時間、宮舘の行動は明らかに変わった。
❤️「翔太の手、冷たい」
💙「……涼太が温かいんだよ」
ソファに並んで座ってる時、不意に手を繋いできたり。
❤️「……翔太」
💙「っ、……どうした?」
❤️「こうしたくなった、だけ」
背後から優しくハグをされたり。
💙「涼太、眠いのか?」
❤️「違うけど、……ダメ?」
💙「……好きなだけ、いいけど」
❤️「うん。……ありがと」
リビングで寛いでいるときに頭を渡辺の肩にコトンと乗せて寄り添ってきたり。
💙「ん、…っ」
❤️「ん、……しょ、た♡…ん、もっと♡」
甘いキスを自ら強請るようになったり。
❤️「ぁ…っ、……ん♡」
💙「……ここも、触っていい…?」
❤️「いい、よ……あっ♡」
宮舘の肌に触れることさえも許された。
渡辺の病み上がりの身体を気遣ってまだ最後まで行為をするには至っていない。
しかし、その姿は驚くほど夢の中で見た【都合の良い宮舘】そのものだった。
いや、そうではない。
都合の良い夢ではなく、確かな現実だ。
💙「涼太、一緒に寝てくれるか?」
❤️「いいよ」
💙「手も繋いで、ほしい」
❤️「ふふっ……仕方ないなぁ」
渡辺の言葉に宮舘は優しく微笑んだ。
前までは嫌がってたのに今は同じベッドで優しく手を握って眠ってくれる。
その温もりのおかげなのか、あの日以来、渡辺はあの悪夢を一切見なくなっていた。
💙「(……あいつが言ってたことは、こういうことなのか?)」
ふと、夢の中の目黒が言っていた【別の世界の事象】が頭をよぎる。
別の世界線でも、宮舘は同じように甘えてくれるようになっているのだろうか。
💙「…………」
そう思うと少しだけ独占欲が芽生え、不満に思えたが、渡辺は首を振った。
💙「(……止めよう)」
手出しもできない別世界のことを考えたって、どうしようもない。
ただ、目の前の幸せに集中することにした。
***
🖤「…………」
💙「(……また、かよ)」
グループ活動の現場では、目黒は相変わらず意味深な視線で見つめてくる。
だが、向こうから言葉を発してこない。
💙「(……無視だ、無視)」
そう、自分に言い聞かせた。
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しかし、平穏は長くは続かなかった。
❤️「……ごめん、翔太」
💙「仕事なんだから仕方ないだろ?」
宮舘が地方での大規模な撮影のため、3日間、家を空けることになった。
❤️「しっかり食べて、ちゃんと寝るんだよ」
💙「わかってる。…子供扱いすんな」
❤️「……だって、心配だし」
💙「大丈夫。だから……撮影、頑張れよ」
❤️「うん。……ありがとう」
💙「……あのさ、涼太」
❤️「なに…?」
💙「……撮影が終わったらさ―――」
こんなやり取りをした次の日から2日間。
渡辺は宮舘が残した気配のおかげなのか、夢を見ずに眠ることができた。
しかし、最後の夜となる3日目。
――とうとう、あの暗闇が渡辺を襲った。
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.
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🖤「しょっぴー。やっと、会えたね」
💙「(……めめ)」
気付けば、あの白い空間で三度、目黒と対峙していた。
🖤「……返事、聞かせてよ」
目黒はいつも通り全てを見透かしたような笑みで、あの日の返事を促す。
💙「…………めめ」
だが、今の渡辺はあの頃とは違い、怯えてはいなかった。
💙「……返事は」
―――現実の宮舘は変わった。
💙「…………No、だ」
🖤「……なんで?」
今の彼となら身体を重ねる時、感情のない人形を抱くようなことにはならない。
💙「……手を握ってくれる」
💙「……抱きしめてくれる」
💙「……肩に寄り添ってくれる」
そんな幸せな未来が、すぐそこまで来ていると信じているからだ。
💙「……キスをしてくれる」
💙「……肌に、触れさせてくれた」
🖤「……触れた?」
💙「……今の撮影が終わったら、……っ」
🖤「…………終わったら、何…」
渡辺は恐れることなく、ただ真っ直ぐに目黒を睨みつけた。
💙「涼太を『抱く』約束をしてる……!」
すると、目黒のあの端正な顔が、見たこともないほど不格好に歪んだ。
🖤「…………どうして?」
焦りが滲んだ目黒の小さな呟きを渡辺の耳は逃さなかった。
💙「………そういえば、いつも俺に起こったこと言い当ててたよな?」
🖤「……だったら、何」
💙「もしかして……」
💙「…………涼太と約束してねぇのか?」
🖤「…………っ」
渡辺の言葉に、目黒は顔を手で覆い隠し沈黙を貫いた。
💙「……やっぱり…!」
その様子が渡辺に勝利を確信させた。
この男の言葉に惑わされる必要なんてない。
💙「俺は相談なんて必要ない!こんな悪夢、二度とごめんだ!!」
渡辺の心からの叫びと共に白い空間が歪んで崩れていく。
渡辺自身の強い意志で、この夢の世界を拒絶し引き裂いているのだ。
白い空間に溶けるように渡辺の意識は暗転し、姿が消えてなくなった。
それを見て、一人取り残された目黒が隠しきれない困惑を乗せてポツリと呟く。
🖤「……おかしい。まだ、その段階じゃなかっただろ?」
目黒は拳を握り締め、自分の意識が崩壊した空間と共に消えてなくなる瞬間に小さく声を漏らした。
🖤「……どうなってるの?…涼太くん」
next…
気付けば、フォロワーさんが100人突破しておりました…!
いつも♡やコメントをして頂きありがとうございます(。・ω・。)♡
これからも作品及びに、zetsu.をよろしくお願いします♡
コメント
8件
フォロワー100人突破おめでとうございます💐 zetsu様独特の世界観にいつも飲み込まれています🥰 私には書けないから尊敬します✨ 一歩踏み出した展開から次回がまた気になります!! 楽しみにしてます🥰
100人突破おめでとうございます‼️🥳🎊🎉㊗️