桃「橙…、なんで…?」
俺には分からなかった。
橙には俺だけな筈なのに。それなのに。
お前は、「タヒ」という一番非現実的な方法で逃げた。
桃「俺は、俺はまだ、お前の一番にはなれてなかったのかな。」
いっそ笑いが込み上げてくる。
片方折って、もう片方は折られていない不揃いのズボン。
俺はその制服に皺がくっきり残る程に爪を突き立てる。
ああ、もういっそ。
…いっそ、いっそ。
桃「お前の所、すぐ逝かせてよ。」
それを口に出した瞬間、分かった。
溺れてたのは、お前じゃなかったな。
ねぇ、橙。俺のこと怨んでるかな。
お前になら、怨まれてもいいや。
だから、だからさ。
桃「俺の所、来てよ…。」
目の前が揺れた。目元が熱くなった。
俺、泣いてんのか。だっせ。
なんとなく空を見て、微笑んでみた。
橙が、お前がいた気がした。
気づけば俺が立っていたのは、橙がタヒのうとしていたあの
_次回へと。_
投稿遅いって?お黙り(((
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