テラーノベル
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妊娠が分かってから。
数日が過ぎた。
大学へは通っている。
笑っている。
話している。
何も変わっていないように見える。
だけど。
こさめの心だけは。
毎日少しずつ壊れていった。
◌ ───── ◌
昼休み。
💜「飯」
🩵「行く〜」
四人で食堂へ向かう。
❤️「最近元気ねぇな」
🩵「そう〜?」
🩷「無理してない?」
🩵「してないよ〜」
笑う。
その時。
💜「こさ」
🩵「ん?」
💜「ほんとに体調大丈夫か」
その一言で。
胸が締め付けられた。
🩵「大丈夫〜」
💜「ならいいけど」
その優しさが。
今は一番苦しかった。
◌ ───── ◌
帰り道。
三人と別れ。
一人になった。
バッグの中には。
エコー写真。
歩きながら。
何度もバッグの上から触れる。
🩵「……」
まだ。
誰にも言っていない。
言えなかった。
◌ ───── ◌
夜。
机の上にエコー写真を置く。
その隣にはスマホ。
トーク画面を開く。
相手は。
💜 いるまくん
🩵『話したいことがあるの』
入力する。
見つめる。
そして。
全部消した。
🩵「……」
もう一度打つ。
🩵『会える?』
指が止まる。
また消す。
何度も。
何度も。
同じことを繰り返した。
◌ ───── ◌
🩵(言ったら)
🩵(いるまくんは責任取ろうとする)
それは分かっていた。
優しい人だから。
「好き」じゃなくても。
責任を選ぶ。
🩵(そんなの嫌だよ)
好きだから。
一緒にいてほしい。
責任だからじゃなく。
選んでほしい。
それが叶わないなら。
言えない。
◌ ───── ◌
スマホが震えた。
💜『ゲームする?』
思わず笑ってしまう。
本当に。
何も知らないんだ。
🩵『今日はごめんね〜』
💜『最近断るな』
🩵『ごめんごめん〜』
💜『体調悪いならちゃんと言えよ』
🩵『ありがと〜』
画面を閉じる。
涙が止まらなかった。
◌ ───── ◌
こりん
3,768
6,641
#brfr
suzu🎲⭐️🎼⏳🪽🎺
232
数日後。
大学。
講義が終わり。
いつものように帰ろうとした時だった。
💜「こさ」
🩵「ん〜?」
💜「最近ほんと変」
🩵「そうかな〜」
💜「前みたいに笑ってねぇ」
その言葉に。
心臓が止まりそうになった。
気付かれていた。
少しだけ。
🩵「気のせいだよ〜」
💜「ならいい」
また。
優しく笑う。
その笑顔を見るたびに。
決意は固くなっていく。
◌ ───── ◌
その夜。
こさめは一人。
引っ越しサイトを開いていた。
新しい町。
新しい部屋。
大学の退学手続き。
必要なものを一つずつ調べる。
🩵「……」
もう。
戻れない。
戻らない。
そう決めた。
お腹へそっと手を添える。
🩵「大丈夫」
🩵「こさが守るから」
返事はない。
でも。
少しだけ温かい気がした。
◌ ───── ◌
スマホを開く。
連絡先。
💜 いるまくん
❤️ なっちゃん
🩷 らんくん
みんなの名前が並ぶ。
🩵「ごめんね……」
謝る相手は。
誰だったのか。
自分でも分からなかった。
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好きだから。
隣にはいられない。
その決意だけが。
こさめを前へ進ませていた。
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コメント
1件
こさめの“普通を装う”慎重さと、いるまくんの優しさが逆に突き刺さる構造が切なかったです。「好きだから責任じゃなく選んでほしい」という一文に全ての諦めと強さが詰まっていて、ここからの選択がどう転ぶのか気になります。エコー写真をバッグ越しに触れる仕草も、言葉にできない重みを感じさせてくれました。