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ほんっと、思わせ振り。

好きでもないのによくそんなことできるよね。ヒョンのこと振り回して楽しいのって感じ。頭を撫でたり肩を抱いたり。仲の良い僕らのグループじゃ当たり前のことだけど彼奴のはどうにもいやらしい。なんか、こうエロいっていうかなんというか。改めてみると彼奴ももう一人の男なんだぁ、と感じてしまう。タトゥーもいれてピアスも沢山開けて。ムキムキの腕に大きな背中。本当にあの可愛いマンネだったんだろうか。


二年前、ジョングガが僕を避けるようになった時期があった。

目も合わせてくれなくて喋りかけても素っ気ない返事が返ってくる。嫌われてしまったんだって毎晩毎晩泣いた。そんな彼奴を見捨てないでくれたのがテヒョン。歳はそこまで離れていないのにこういうときだけ見れる、テヒョナの兄さん感。彼奴には感謝している。

あの日以来、ジョングガがもっと我が儘マンネになった気がする。僕がメンバーと遊びにいこうとするとすぐ間にはいって文句をいったり、メンバーのことが好きなのは分かるけどさぁ。少しは加減ってもんがある気がする。まぁこんなに怒っていてもいざ目の前にすると弟が可愛くて許しちゃうんだけどね。


『好きっていうのは相手が他の人と絡んでるとイライラしちゃったり嫉妬したりすることを言うんです!!』


噂話好きのテヒョンアがいつしかこんなことを言っていたのを思い出した。

今のジョングガに少し似ている気がした。ジョングガがメンバーの誰かに恋心を抱いているっていうこと!?いや、偏見などは決してない。むしろ愛する弟の恋なら相手がメンバーでも精一杯応援してやりたい。でも、なんだろうか。この心のなかでぐちゃぐちゃと絡まったような感情は。僕はジョングガをどういう目で見ているんだろう。


ジョングガに触れられるのはドキドキする。優しく撫でてくれるその手になら何をされても良いと思ってしまう。あの時、ジョングガは何をしようとしていたんだろうか。テヒョナを呼んでなんとか場を納めることが出来たが、あの時、少しでも『ジョングガになら』と思ってしまったのはヒョン失格だろうか。

好きって難しいなぁ。


🐰「ジニヒョン~」


悩みの種の声が聞こえる。ジョングガは当たり前のように慣れた手つきで僕の腰に手を回す。こういう行動が恥ずかしいということに気がついていないのか?そんな思いをたちきって僕は平常を振る舞う。


🐹「ん~?どうしたんだぁ?ジョングガ。」

🐰「ふふっ、ヒョンの可愛い背中が見えたのでつい、抱きついちゃいました。」


ほら、聞いた?今の。

僕がせっかく平常を振る舞ってもこいつは堂々と僕をはずかしめてくる。どうしてこんなに恥ずかしげなくできるのだろうか。いつの間にこんなに男らしくなったんだろう。


🐰「ジニヒョンってあったかぁい~ひひっ、良い匂いがします!」



もう!と、僕は我慢できなくなってしまった。思わせ振りが過ぎる。どれだけ僕を振り回したら気が済むのだろうか。ジョングガの手を振り払い僕はジョングガと向き合った。


🐰「…えっ?ヒョ、ヒョン?」

🐹「本当に思わせ振り良くないよ!!ヒョンからの忠告だけどねぇ!そういうことしてるとみんな勘違いしちゃうんだからね!!」

🐰「へっ?なんの話、」

🐹「ジョングガのっ、ジョングガのその行動で…困るのはジョングガなんだよ!」

🐹「もしっ、これで、僕がジョングガのこと……その、す、す……」


🐹「好きっていったらジョングガはどうすんのさ!!」


🐰「ん~僕もって言いますかね。」

🐹「へっ?あっ、えっ、それって…」

🐰「あぁ~はずい、言わなければ良かった……」


顔を赤くしているジョングガが目の前にいる。そんな僕はというとジョングガよりもっと顔を赤くしながら下をうつむいてしまっている。


嘘…嘘、ジョングガが、僕のことを…?嫌じゃない。やっぱり、僕、ジョングガのこと……


『好きっていうのはぁ!』


🐹「あーあーあーあ~!!違う!違う!もぉう!!」

🐰「うぇ?!ちょっ!ジニヒョン!どこ行くんですか!!」


🐹「お前なんか一生闇落ちしてれば良いんだよ!!このバカグガ!!」


お姫様が恋を自覚するのはまた別のお話。


彼の瞳がほしい番外編 終わり

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