テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ruruha
881
#廃校past complex
ユメミリ@低浮上
429
#ハート&フォロー&コメントお願いします
せみりんご
42
A主
68
「フハハハwこれで終わりだ!人間も鬼もまとめて始末してやるッ!!」
禍々しいオーラを放つ巨体の妖怪がノシノシと近づく。
右腕を深く引き裂かれた琥珀は、痛みに耐えかねて地面に崩れたままだ。
ここで動けるのは、私しかいない!
🌸「まだ…まだ終わりじゃない!」
「へぇ…まだ立てるんだ」
🌸「当然。私を舐めないでよ…ッ!!」
私は残りの体力を振り絞って刀を構えた。
けれど、さっきの妖怪よりも遥かに強く、かすり傷1つも付けることが出来なかった。
ついに体力が限界に達し、足元がぐらりと揺らぐ。
「おらぁっ!!」
妖怪の太い腕が、容赦なく私の体を真横から叩きつける。
🌸「ぐわっ……ッ………!?」
凄まじい衝撃とともに私の体は宙を舞い、近くにあった巨大な岩へと激しく叩きつけられた。
後頭部をドンッとぶつけて痛みが走り、視界が真っ暗になった。
🍁「桜ちゃん!!!」
目の前で桜ちゃんは岩に頭をぶつけそのまま気絶してしまった。
「巫女も大したもんじゃねえなw」
「まずは巫女から喰ってやる」
妖怪は桜ちゃんに1歩ずつ近づく。僕は腕を負傷して動けない。この傷だと治るのに数時間かかる。傷から流れる赤い血を強く押さえて傷を見つめ、激しく葛藤した。
血を見ることも、近づくことも本当は怖くてたまらない。
自分の身に起きる恐怖に怯え、逃げ出したかった。でも嫌だった。桜ちゃんをどうしても守りたいから。それでも怖い。
妖怪の爪が倒れてる桜ちゃんに届こうとしてる今、そんなことを考えている暇なんて無かった。
🍁(桜ちゃんがいなくなっちゃうくらいなら、僕は……どうなったっていい…ッ)
🍁「やめて!僕が相手だよ!」
「ほぉ?そんな傷で泣き出すお前が俺様に勝てると思ってんのか?」
泣き虫な鬼は、自分の恐怖を振り払い、大切な友達を守るために一歩前に踏み出した。
🌸「………うぅ…頭、が…………ッ」
どのくらい時間が経っただろう。
ズキズキと痛む頭を押えながら、ゆっくりと目を覚ました。
体を起こして辺りを見た瞬間、私は自分の目を疑った。
🌸「嘘………。何、これ……」
提灯の光に照らされた周囲は、酷く変貌していた。
生い茂っていた頑丈な木は、まるで強い嵐にでも巻き込まれたかのように、何本もへし折らえていた。
遠くに土煙が見え、そこへ向かう。
「……よくも、よくもこの俺様を…ッ!あの化け物め……ッ」
さっきの巨体の妖怪は、地面に這いつくばったまま、信じられないほどの恐怖の表情を浮かべていた。その妖怪はすでに足元から灰になりかけている。
妖怪は私を見る余裕もなく、サラサラと灰になって消えた。
🌸「一体…私が眠ってる間、何があったの?」
呆然と立ち尽くしていると、ゆっくり足音が近づいてきた。
🌸「琥珀………ッ!」
琥珀の声が聞こえ顔を上げたが、私は息を呑んで凍りついた。
目の前に立つ琥珀の右腕は、さっきまで流れていた血が止まり、最初から無かったかのように傷跡が消えていた。
私が驚いたのは、そこでは無かった。
🍁「桜ちゃん……。無事で、良かった」
そう言って優しく微笑む琥珀。
私とお揃いだったあの濁りのない、光を吸い込むような美しい黒い瞳はどこにもなかった。 そこにあったのは――夜闇の中でも妖しく光り輝く、血のように真っ赤な色に染まった鬼の瞳だった。
To be continued
コメント
3件
うわ、第9話めっちゃ熱かった…!琥珀くんの覚醒、震えたよ。桜ちゃんを守るために「僕が相手だ」って泣きながら前に出たシーン、もう本当に泣ける。それで気づいたら鬼の赤い瞳になってるって…完全に覚醒フラグ回収だよね。もなさんの描く重い空気感と、キャラの一瞬の覚悟の切り替えが本当に好き。続き、めっちゃ気になる…!次も絶対読みにきます📖💕