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ruruha
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#廃校past complex
ユメミリ@低浮上
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せみりんご
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A主
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妖怪は灰になって消えた。
僕は急いで桜ちゃんの元へ向かった。
僕の力の一部のせいで辺りの木はへし折られ、右腕の傷は完全に消えた。この力のせいで僕の瞳も変わってしまった。角の色も少し変わってしまった。
🍁「桜ちゃん……。無事で、良かった」
僕は桜ちゃんに『倒したよ!』と喜ばせたくて、いつも通りに微笑んで近づいた。
だけど、桜ちゃんは僕を見た瞬間ビクッと身体が動き、息が詰まったかのようにその場から動けなくなっていた。
桜ちゃんの瞳は揺れていて、僕に対する恐怖が浮かんでいた。
🍁(あ……。怖がらせちゃったかな…)
少しだけ胸がチクリと痛む。
🌸「その、瞳………ッ」
桜ちゃんは、震えた手で僕の瞳を指差した。
🍁「あ、あぁ……ッ!?ごめんね!す、すぐに戻すから……ッ」
僕は慌てて両手で顔を覆い、ぎゅっと瞳を閉じた。
深く息を吸いこみ、心を落ち着かせる。胸の奥で暴れるものを必死に抑え込み、身体の熱が消えていく感じがした。
ゆっくりと瞳を開け、顔に付いた血も袖でゴシゴシと綺麗に拭き取った。
🍁「ほら、もうこれで大丈夫だよ?怖がらせて、ごめんね…」
いつもの黒い瞳に戻った僕を見て、桜ちゃんは安心したようにホット小さく息をした。
琥珀の赤い瞳を見て、お師匠様が言ってた『残酷な化け物』という言葉が脳裏をよぎり、息が詰まって体が動けなくなってしまった。角の色まで変わってしまって、姿が変わった琥珀に少しだけ恐怖を覚えてしまった。
けれど、怯える私を見た琥珀は、泣きそうな顔で慌てて瞳を閉じ、いつもの黒い瞳へと戻してくれた。顔に付いた血も拭き取り、私を安心させるように笑顔を見せてくれた。
🌸(……馬鹿ね私。琥珀は、私を守ってくれようとしてくれたのに…)
一瞬でも琥珀に恐怖を抱いてしまった自分に罪悪感を感じた。
立ち上がろうとしたけど、岩に頭をぶつけた衝撃と戦いの疲労のせいで、足元がぐらりと揺れる。
🌸「あっ……」
倒れそうになった私の体を、琥珀の温かい腕がしっかりと受け止める。
🍁「無理しないで。今桜ちゃんの体や体力はボロボロなんだから、僕が家まで送るね」
気が付けば、私の体は琥珀の両腕にすっぽりと収まっていて、お姫様抱っこになっていた。
🌸「えっ、ちょ、ちょっと待って……ッ!?」
私と同じ小柄な背丈なのに、琥珀の腕は意外としっかりしていて力強く、驚くほど温かい。
顔が赤くなる私を抱えて、琥珀は薄暗い夜道を、村の人たちに見つからないように鬼の高い身体能力で軽快に走り出した。おかげで少しの揺れもなく、無事に私の家に辿り着いた。
🌸「あ、ありがとう……。周りは誰もいないわね、琥珀も入って」
🍁「ありがとう」
こっそりと障子を閉め、琥珀を部屋に招き入れる。
気持ちを落ち着かせ、温かいお茶とある特別なお菓子を用意した。
🍁「わぁ……っ!これ、お星様みたいだね! 」
目を丸くして喜ぶ琥珀に、私は少し微笑んだ。
🌸「これは金平糖っていうお菓子だよ。なかなか見つけるのが大変でね…」
🌸「このお菓子、職人さんが毎日少しずつ糖蜜をかけて、何週間もかけてじっくり育てるんだって。……だから私達も、焦らないで。じっくり時間をかけて、本当のことをゆっくり話そ?」
私の言葉を、琥珀は真面目な顔で聞いてくれた。
お茶を1口すすり、気になった本題を出した。
🌸「私が気絶している間、一体何があったのか……全部教えて」
To be continued
コメント
3件
ああ、第10話…読ませていただきました。 琥珀くんが桜ちゃんを守るために力を解放した後の、あの一瞬の沈黙と距離感がすごく切なかったです。桜ちゃんが「残酷な化け物」という言葉を思い出して体が固まるのも、琥珀くんが慌てて瞳を閉じて元に戻そうとするのも、お互いを想うからこそのすれ違いで胸がぎゅっとなりました。最後の金平糖のエピソード、じっくり時間をかけて育てるお菓子の話で「焦らなくていい」と伝える桜ちゃんの優しさが沁みます。二人の距離が少しずつ縮まっていく様子を、これからも見守りたいです。