テラーノベル
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「あ…しぇいどさん、起きてて大丈夫なの?」
リビングに私、べるが行くと、椅子にしぇいどさんが座っていた。
腕や足には花が咲いている。
「あ、べるさん…今日は調子がいいんです。」
しぇいどさんはそう言うと体の白い花を乱暴そうに引きちぎる。
「…こんなことしても意味ないんですけどね。」
「その花、綺麗だけどね…でもその花邪魔そう…」
「確かに、料理しようとすると邪魔になったりします。」
「は、花に火が引火しそう…」
「実際引火しかけたことがあります。」
「え!?あ、危な…」
そんな話をしてるけど、しぇいどさんの体は少し震えてた。
しぇいどさん…
しぇいどさんは、私達とは違って、症状が進行すると寝たきりの状態になるかもしれない…
今は薬で病気の進行を遅らせているとはいえ…怖いよね
けど何を言えばいいか分からなくて、しぇいどさんの震えてる体を見つめることしかできなかった。
しぇいどさんはそれに気付いたのか、少し微笑んだ。
「…この病気を持っていて、不安に思うこともあります…けど、皆さんと出会えて、こうして暮らせることが、とっても幸せなんです。」
「しぇいどさん…私達もだよ。」
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