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※サンプル。相談とか思いつかない……。いじめ系ばっかになる……。注)いじめを推奨してるわけではありません。どちらかというとやめさせたい派。
📩 相談
高校一年生・男子(仮名:Kさん)
クラスに一人、ずっと気になるやつがいます。
はじめはちょっとイラつく態度だったのが、だんだん気になって、
わざと軽く蹴ったり、机ずらしたり、筆記用具隠したりしてしまいます。
向こうは気づいてると思います。でも、黙ってる。
やりすぎだってわかってるし、自分が加害者かもしれないのもわかってます。
でも、やめられないんです。
話しかけたい日もあるのに、どうしても違うことをしてしまいます。
こんな自分、最低だなって思います。
蓮司
「……へえ。今回はまた、正直なやつ来たね」
「“誰かを傷つけてるかもしれない。でも、やめられない”――」
(口元に笑み)
「うん、好き。正論じゃなくて、ほんとの人間って感じ」
日下部
「……好き、って言うなよ」
「でも……なんかわかる。
“やめたいけどやめられない”って、たぶん本気なんだと思う」
蓮司
「本気ならやめろって?」
「それ言っちゃうと、誰もここ来なくなるからな。
――で、遥はどう思う?
加害してるの、わかってて、やめられないって」
遥
「……気づいてんなら、
やめられるだろ」
「……“やめたくない”だけじゃねぇの?」
日下部
「遥……」
「……でも、“気づいてる”のと“変えられる”のって、違う気がして」
「癖とか、空気とか……
自分でも、どうにもできないとき……ある」
蓮司
「ね。
しかも“やめられない”っての、だいたい楽しいからじゃん」
「誰かの顔が歪むの、ちょっとおもしろい。
反応が薄くなると物足りない。……それ、普通だよ」
(軽く肩をすくめる)
遥
「“普通”で済ませるな」
「それ、された側からしたら……
ずっと続くぞ。終わんねぇんだよ。
加害者が飽きるまで」
蓮司
「うん。でもその“飽きるまで”が、
やめるきっかけになることもあるんだよ」
「つまり、本当にやめたいときって、“面白くなくなった”ときだったりする」
日下部
「……それ、ちょっと悲しいな」
「“人に悪いことしてるからやめる”じゃなくて、
“つまんなくなったからやめる”……か」
蓮司
「正義は続かないけど、退屈は効く。
――名言っぽくない?」
遥
「最低だな」
「でも……まぁ、
ほんとに最低な自分を、自分で見れてんなら……
まだ終わりじゃねぇかもな」
日下部
「遥……」
蓮司
「ふふ。やさしい」
「つまり、相談者くんには、
“ほんとにやめたいなら、まず飽きることからだね”ってことで」
「もしくは、もっと自分が壊れてから気づくか。
どっちもアリ。どうせ誰も止めないし」
日下部
「……オレは、止めたいって思ったなら、
“今のままが嫌だ”って気持ちのほうを、信じていいと思う」
「やめられなくても、それ、ちゃんと持っててほしい」
遥
「……止まるまでが“やめた”じゃなくて、
止まりたいって思った瞬間が、
もう……少しだけ、加害者じゃなくなる第一歩かもな」
蓮司
「お、うまくまとめに入った」
「じゃ、今夜の相談室はこのへんで。
次の悩み、もっと露悪的なの、来ないかな~」
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