⑤ 光り輝く、ベガとアルタイルのように/あべさく
『夏の大三角形でもあるベガとアルタイル。そんなような関係に君となれたらいいな』
佐久間side
あの時、俺はあの子と出会い恋に落ちた。
振られたての俺を慰めるように君は俺に教えてくれた。
あれは確か高校生の時…
俺は学年一人気がある子に恋をしちゃったんだ。
叶わぬ恋でも恋をしてる時は楽しかったし夢中になれた。
でも、あっけなく振られ、俺たちの関係は崩れた。
その日の帰り道、君に出会ったんだっけな、、
俺は、昔から落ち込むと星空を見に来てた。
理科の授業で習った星忘れたなーとか思いながら夜空に溢れてる星を見てた
そしたら、
阿 「大丈夫?泣いてるけど」
そう言って俺の頬から涙を拭ってくれた
会ったこともないけどなんか安心して余計涙がどんどん溢れてきた。
佐 「ごめんね。初対面なのにこんなとこ見せて。」
「普通、初対面はカッコつけて振る舞うもんなのにね」
阿 「俺は、貴方とこんな出会い方で良かったなって思ってるけどね」
佐 「どういうこと?」
阿 「俺たちって、もしかして想いあってるかもよ?ほら見て、」
そう言って、君は2つの星を指した。俺はその星がどの星よりも輝いて見えた。
阿「あれは、ベガとアルタイルって言って」
「織姫と彦星なんだよ。1年に1回天の川を渡って会えるんだ」
佐「物知りなんだね。君」
佐 「すごいよな。1年に1回なら気持ちが絶えちゃうよ」
阿 「まぁ、それは童話のお話だからね。( *´꒳`* )」
「でもさ、もし俺たちがまた来年ここで会ったとしたらどうなんだろ」
佐 「…。俺は覚えてると思う。君安心するんだよね、その話し方とか笑顔とか」
阿 「ならさ、やってみようよ。織姫と彦星」
佐 「え?どうゆうこと?」
阿 「そのまんま、また来年会うの。またこの場所で、、」
「俺は阿部亮平。君、名前は?」
佐 「佐久間大介」
阿 「じゃあ佐久間っ!また来年、この場所で会お。」
「それで、覚えてたら付き合おっか」
佐 「うん。、、、」
あの時俺はすぐ『うん。』って言葉が出た。あの安心するって気持ちは
好きなんだろうか。そしたら一目惚れだな。ほんとに想いあってるのかもな俺ら。なんて思いながら、、、1年を待った
1年後…
俺は、高校を卒業する年だった。
進路とか、就職とかもう手一杯だった。
だからまた阿部ちゃんに慰めて欲しくて、、、会いたくて、、
そんなこと考えてならもっと好きになっちゃう。織姫と彦星はこうして続いてるのかな。なんて
阿 「あっ。遅いよー佐久間ー」
佐 「ごめん、ごめん。」
阿 「俺は、ちゃんと覚えてたよ。」
「会えない間、佐久間くんのことめーっちゃ好きになったよ」
佐 「俺も。覚えてる。阿部ちゃんのこと好きになっちゃったよ」
阿 「ふふっ。付き合おっか。」
俺たちが出会うきっかけとなった、星空を見上げながらゆっくりと手を絡めた
また、1年後も阿部ちゃんとこうして星空を見上げてるかな。
まぁ、 1年も会えないなんて無理だから俺たちは織姫と彦星とは違って沢山会うかもしれないけど
1年会えなくても思い続けて、ずっと好きが増して…。そんなふうに、、、
織姫と彦星のようなに俺達も好きな人をずっと思い続けられるように、
これからも君と星空を見に来る。ベガとアルタイルを。
…𝑒𝑛𝑑…
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡×200
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!