テラーノベル
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登場人物
(数伏 もも) (井代炉 未咲)
(彩世 琉)(浦井 三斗)
カチャ……ツーツー
未咲「もうっ本当に勝手なんだよなぁ、ももちゃんって……僕の気持ち分かります?女の子に振り回されるのは好きですけど、身勝手すぎると萎えちゃいますよ」
未咲は肩から深い溜息をした。
そして、眼の前で自分を睨みつけ悪あがきを続けた浦井三斗をじっと見た
未咲「貴方って趣味悪いんですか?彩世の何処がいいんです?顔だけでしょ?」
疑問をぶつけるだけぶつけると、スッとドン引きした表情を、彩世の裏世界と繋がりを得るために恋人になっていた三斗を見る
未咲「利用されるのが好きなんですか?」
この一言は相手の琴線に触れるには充分だった
浦井はまだ脳みそが目の前の男と、電話口から聞こえてきた女の話を拒んでいた。
浦井の意識は井代炉ではなく、電話の方に向けられていた
未咲「なんです?そんな風にしても許される事じゃないですよね?」
未咲はハァ⋯と浦井に対してもため息をついた
三斗「お前…彩世に何したんだよ……俺たちをどうするつもりだ」
浦井三斗は、信じられないのだろう切っ先を震えさせて怒鳴りつけた。
その視線は、未咲を見ると一切逸らされなかった
三斗「どこの組織の者だ!……こんな事、許されると思ってんじゃねぇ」
勢いに任せて 三斗は容赦なく刃を振り上げ、未咲を狙った
三斗「彩世は俺の男だ、テメェら覚悟が出来て手を出してんだろうなぁ!」
三斗は鋭く刃を振り下ろし、未咲を殺しにかかっていた。
だが怒りに身を任せているせいか、狙いが粗かった
未咲「やだなぁ、やめてくださいよ。男に切られるとか趣味じゃないです」
未咲は嫌そうにして慌てて身をひねった
未咲「刺されるなら女の子に刺されたいですから」
未咲はそう言うと浦井の手首を握りしめた
未咲「貴方もあいつじゃなくて女の子にしたら良かったのに⋯馬鹿だよなぁ」
未咲の様子に、浦井は不協和音のような叫び声を上げていたが、未咲には理解できなかった
未咲「もうっ話が長いですよ。早く彩世と貴方が何をしたのか自白してください!」
未咲はそう言うと彩世のしたことを思い出してギリッと唇を噛み締めた
そんな未咲を見て浦井は嘲笑った
三斗「なんだお前、まさかあの女どもの知り合いか?ダセェ正義の執行官にでもなったアホか?」
その言葉を聞いて、未咲は馬鹿にされたことに口をへの字にした
三斗「大体彩世に相手されると思った女どもが馬鹿だ、俺のなのに⋯俺のなのに手を出そうとしたあいつらは死んで当然の豚だからな」
女性を含めてバカにする笑いに、井代炉は言葉を失った
未咲「死ねよ⋯」
まだ笑ってる浦井にカツカツと近寄るとスーツの内側に仕込んでいたカッターを振り上げた
未咲「とりあえず、もう言葉を聞きたくない」
浦井は言い返そうとしていたが、声が出せなかった
浦井を見ても未咲の瞳は動かない
未咲「これで話せませんね。良かった⋯本当に⋯」
浦井の目には、清々しいほどの未咲の笑顔と赤く鈍く光る刃物しか写らなかった
未咲「女の子をバカにするのは許せません、少しここで反省していきましょう⋯ね?」
ギギっとドアが誰かに開けられた、カツカツとヒールの音が部屋に響く
もも「うっわ破綻者、何してんの。そいつは殺す予定じゃなかったんでしょ?」
ももが入ってきていた。
なんで?そう思って未咲の視線はももに向けられた
もも「はいはい、さっさと帰るわよ。あんたの迎えが遅いから来てやったんだよ。感謝しなさいよ」
ももが不機嫌気味に言うと足を蹴ってきた
もも「行くわよ、さっさと車に乗って。彩世も乗ってるから」
未咲「あっ⋯そうだった。」
もも「忘れてたの?アホね」
ペシペシと背中を叩いてくるももに苦笑いを浮かべた
未咲「うんごめんね。僕あんまり覚えてないや。⋯でも後悔してない」
もも「ふーん」
ももが興味ないのを察して井代炉はちょっとしょんぼりした
井代炉の背中を叩いて車に乗らせると、ももは未咲と浦井が居た倉庫を見た
もも「⋯馬鹿よね⋯喧嘩を売る相手を間違えてるわ」
ももはカツカツとヒールを鳴らして室内にあるモノに近寄った。
辺りには、なんとも言えないまだ不安定な気配が漂っている
ももは、その様子にただ顔を顰めるしかなかった
もも「後悔なんてする暇もなかったでしょ?」
それだけ呟くと未咲と彩世の乗ってる車に来たときと同じようにカツカツと音を鳴らして向かった
コメント
3件
未咲君案外ももちゃんを上回る顔好き……!?そして浦井さん、貴方の命はもう尽きてるんですか……!?