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そして翌日、朝8時。
「ごめんなさい。どうしても靴が気になるので、行きと別ルートにしていいですか。5キロほど大回りで、ちょっと坂が増えてしまうのですけれど」
美洋さんからそんなお願いが。
「私も見てみたいな」
「行きは余裕だったので、それくらいの寄り道は問題無いのだ」
亜里砂さんは基本的に楽天的かつイケイケ主義。
ここでブレーキをかけるのは、きっと僕の役目なのだろう。
でもまあ、いいかな、それくらい。
いい靴を履くと、山がずいぶん楽になると聞いたし。
「じゃあ行ってみようか」
「ありがとうございます」
この「ありがとうございます」は、美洋さんと未亜さん、両方からだ。
「そのお店の開店時間にあわせると、何時出発になるの?」
「9時に出れば余裕だと思います」
「なら朝御飯食べて、支度すればちょうどだね」
そんな訳で、簡単に朝御飯の用意。
今日はパンとハムとチーズとサラダとスープ。
食べた後は軽く掃除をして、ゴミをまとめる。
「ゴミは指定のゴミ袋に入れて、各階にある投入口に入れればいいのだ」
なかなか便利で助かるな。
そんな訳で再び荷物を背負い、部屋前に畳んで置いておいた自転車を組み立てる。
エレベーターで下に下りて、自転車を押して歩道の処で乗り込む。
「それじゃ、道案内、宜しく」
「了解なのです。では出発なのです」
帰り兼お買い物ポタリングがスタート。
最初は車通りが少なめの2車線道路の車道を、一気に走っていく。
平坦だし見通しがいいしで、結構飛ばしている。
20キロくらいは出ているだろうなあと思いつつ、一番最後から見ている。
まあ彩香さんも亜里砂さんも、その速度で自然に走っているようだ。
特に危なくもないので、文句は付けない。
多分、走りやすい道を未亜さん達がそれなりに選んだのだろう。
所々交差点で止まりつつも、気持ちよく飛ばす。
ただ、ある程度走ったら大きい道路へと出てしまった。
片側3車線の大きい道路で、車通りも非常に多い。
だからここは、自転車進行可の歩道をゆっくりと、という感じになる。
本当は車道をガンガン飛ばせば速いのだろうけれど、ちょっと怖いし。
30分くらい走ったところで、スーパーの駐輪場に入って一休み。
「調子はどうですか」
「絶好調なのだ。でも、ちょっと排ガス臭いのだ」
確かにそうだろう。
でも大通りだから仕方ない。
「もう少しで、また細い道へと行くのです。でも、ちょっと坂があるのです。そこは無理しない方針で行くつもりなのです」