🧡「嘘やん」
共有スケジュールの今日のYouTube撮影のメンバー欄を何度も見てはため息が止まらない。
岩本、渡辺、向井、目黒
何度休むと連絡を入れようか迷ったが、先々の予定はもう決まっているし、下手に動かしても他のメンバーに迷惑がかかる。どのみち一生あの2人から逃げ回るわけにもいかない。
あれ以来、メンバーには会っていないし、時間も経ったから意外と平気かもしれない。
一縷の望みを賭けて俺は出掛けた。
あまり話したくなかったので、車の運転を久しぶりに引き受けた。皮肉にもしょっぴーが隣りに座って来た。離れて座られても却って意識してしまうし、こればっかりはどうしようもない。
カメラが回る前に、しょっぴーに
💙「機嫌悪いの、直った?」
と揶揄われて、そんなことあらへんよ、と笑顔で応えるのが精一杯。
それでも収録は順調に終わり、エンジンフルスロットルで駆け抜けた。
めめも調子を合わせてくれて、笑顔で撮影は終わった。
💙「康二、これからサウナ行くけど、一緒にどう?」
🧡「俺?」
びっくりして思わず照兄を見たが、照兄はこちらを気にせず、めめと話している。
俺はしょっぴーと二人になりたくて、思わずええよ、と言ってしまった。
相変わらず白く、陶器みたいなすべすべの肌を見て、ため息が出る。この身体を照兄が…なんて考えそうになり、かぶりを振った。
🧡「お先に失礼しますー」
早めに水風呂へと逃げ込む。少し経って、しょっぴーも水風呂へ来た。入れ違いに出ようとして、腕を掴まれた。
💙「なんか、康二、変じゃね?」
🧡「何がよ。サウナ戻るだけや」
💙「ふーん?」
追いかけっこみたいになりながら、先にサウナから上がり、服を着て、ベンチに座ってしょっぴーを待った。
この後のご飯は断ろうと決めていた。
💙「康二、この後よかったら」
🧡「あかんねん」
被せるように言って、しょっぴーがついに膨れた。
💙「康二。むかつく」
🧡「しょっぴー…」
💙「もういい。じゃーな」
🧡「ごめんっっ」
思わず、腕を掴んで引き止めてしまった。
嫌われるのだけは嫌だった。
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