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本当に苦しいとき、
人は言葉を選ばなくなる
らしい 。
俺は、選ぶ言葉すら残っていなかった。
代わりに、ノートの余白を汚した。
syp side
毎日普通に学校に行き、授業を受け、周りと笑っている。
だからだろう。
俺の苦しさに気づいてくれないのは。
苦しさの原因は自分にあるから自業自得か。
sho「sypー!これ頼める?」
syp「大丈夫です」
sho「まじでありがと!!」
ci「sypぃ、、、課題がぁ、、(泣)」
syp「はいはい、」
ci「ありがとぉ(泣)」
ut「sypーお願いが、、」
syp「分かりました。」
ut「ありがとー!」
こんなことが積み重なっていった。
断れない自分が憎い。
俺だって、自分のことでもかなり精一杯。
なのに、引き受けてしまう。
しんどいな。
断れたら、、
しんどい、辛いと伝えられたら、、
そんなことが出来たら今、何も悩んでないか。
断れない日々がまだ積み重なる。
俺は苦しい分、ノートの余白に✖︎を書こうと思った。
そうしたらなんか、吐き出せてるみたいだから。
楽になるかな、と思ったのだ。
ノートの余白に印を書き始めて、1ヶ月。
ノートの余白の印は無意識の傷跡みたいに増えていく。
誰か信頼できる人に伝えたらいいのでは?
それができない。
信頼できる人がいないの?
たくさんいる。
違うの。
言葉にすると、嘘になる気がしたの。
だから俺は、何も言わなかったの。
zm「sypー!あーそーb、、」
俺はzmさんに気づかず、印をひたすら書いていた。
zm「syp、、?」
syp「あえ、!?zmさん!なんです、、?」
zm「いや、どしたん?大丈夫か?」
この印を見て気を使っているのだろう。
syp「大丈夫ですよ。ちょっと黒くなるのが見てて楽しくて、、、(笑)」
zm「そ、そっか!大丈夫ならよかった!」
そう言うと手を振り、zmさんは去っていった。
最初のうちはzmさんが毎日「大丈夫?」と聞きに来てくれた。
わざわざ下の階にまで来て。
1年は俺とciだけだ。
その他は1個うえの学年で、教室が全然違うのに。
でも、”大丈夫?”と聞かれて”大丈夫”と返してしまう。
反射的に大丈夫と言ってしまう癖がある。
それもかなりしんどい。
ノートの余白に印を書かない日はなかった。
毎日放課後に横に来てくれたzmさんは来なくなってしまった。
syp「やっぱり、これでも重いか、、、(笑)」
印は線が崩れて、形にならなくなる。
感情の整理がそれに連れできなくなっていく。
なんでこうなっちゃうんだろ、、、
zmさんが来なくなって数週間。
ノートの余白がなくなってしまった。
書く場所がどこにもない。
どうしよ、、、このままじゃ、、
どこに吐き出せばいいの、、、、
段々感情が歪んでいっている気がした。
その中で気づいた。
ノートの余白に印が書けない。
つまり、耐えられないんだ。
その日もzmさんは俺の横に来てくれなかった。
理由は分からない。
突然来なくなった。
誰にも聞けない。
俺、あの時間が好きだったんだな、、
放課後に印を書いて、zmさんが横に居てくれる。
あの時間が、、
俺は何とか気持ちを落ち着かせ、1人で下校した。
ノートは閉じたまま、何も書けずに夜を過ごした。
翌日の朝
俺は今日も1番最初に来ていた。
俺の机の上にノートが1冊置かれているのに気づいた。
俺が使ってたノートとは違う色。
開いてみるとメモが小さく貼られていた。
「余白はまだあるよ」
その文字を読んだ瞬間、あの人の声が聞こえてきた。
zm「よっ、syp」
syp「zmさんっ、」
初めて顔を合わせて彼は言う。
zm「昨日、笑ってなかったからさ。」
下ばっか向いてた俺。
だから顔を合わせられなかった。
今はちゃんと前を向けている。
zmさんは俺を責めなかった。
何があったかの理由も聞かない。
ただ、それだけ。
俺は新しいノートに印を書いた。
その印は✖︎ではなく、〇 を書いた。
今日はここにいてもいい気がした。
俺はほんの少し、本当の笑顔を出せた。
それに釣られ、zmさんも笑顔を見せる。
余白はまだ残っていた。
えーんど!