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おや?君、そこにおる君よ。そう、画面の 向こうにおる君や。和華の話を聞いたん?いや、君達的には、読む、かな?
この話を読んでどう感じた?悲しい?苦しい?安堵?喜び?国によって、人によって感じ方 が違ってくるやろう。
今回は和華視点やったけど、あのアメリカ兵からしたら?日本兵からしたらどうなるやろうな。やけど、それがどうで あれ、事実は変わらなの。パラオ共和国に日本 語があるのも事実。日本国が実質植民地にしていたのも事実。君達はどう思う?考えてみぃ。
ああ、それと、現代での地の文、敬語じゃな かったやろ。勘がええ人は気づいたかな?あの部分は和華視点での話やない。アタシが話してたんよ。アタシが誰かって?アタシは一一ーーーやで。読めへんって?じゃあ想像してみぃ。ヒントはこの話に出てきているって事やな。
どうしたん?蝦ヶ怒?沫。その方言やったらすぐバレルて?ええやん、別に。じゃ、また、アタシはいつまでも和華を見守っとるから。
あらぁ、作者が取り返しに来たみたいや。面倒くさくなりそうやからな、もう行くとするよ。じゃあね。
「あの本、書き直すのを忘れていたな」
神妙な顔をしながら私はそう言う。
「ん?あ、読者の方々読んでくれてありがとうな。私は愛華だ」
今まで一切気づいていなかった読者の存在に驚きつつも感謝と名前を述べる。
「もしかして、独り言も聞いていたのか?」
「そりゃ、失敬。なら、気になるのだろう?私が書き直しし忘れた本が」
ニヤッと笑いながらそう言う。
「あの本ってのは、“ドール神話”の事だ」
「いや、何、心優しい人間が和華が本を読んでもらった時には三人じゃなく、四人だったのさ」
「いやはや、恥ずかしい間違いをした。四人目の、ーーーーーには本当に、悪いな」
「ん?ーーーーーの事が気になるのか?」
「そうか、彼奴が話しかけに来たと、だが、名前までは分からなかったんだな」
「安心しろ。よくよく考えれば頭の良い読者の貴方は気付くはずだ。それに、名前が分からないのはこの世界の理だからな。母上がセカイで見守っている限りな」
天を仰ぎながら私は話した。
「そろそろ良い頃だな」
「これで、本当に有ったようで、無くて、有って、無く、有った。そんな話を終わろう」
「どっちかって?どっこいどっこい、さ」
ニヤリと笑って紅色の瞳を輝かせ、指をパチンッと鳴らした。
其処に残されたのは、ただの文字と読者の記憶だった。