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???「うーんよく寝た〜」???「またサボったようね。雨花」
???「全く雨花さんったら」
ここは、生徒会室。「雨花」はいつものように授業をサボっていた。そこへ「橙」、「桃時」が現れた。
雨花「何か御用でしょうか?お嬢さん方」
雨花は起き上がると、頭を掻きながら欠伸をした。
橙「あぁそれは……」
桃時「ねぇ前に『トウヒガ学園』の七不思議の話橙がしたの覚えてる?」
雨花「あぁそんなことあったね。確か七不思議が七十個あるんだよね?」
桃時「もう夏だし、怪談したいのよ!だから今から七不思議の一つを試しにいきましょ!」
橙「七不思議を甘くみない方が良いですよ!前回も怖い目にあったじゃないですか!!」
桃時「怖い目って……あれはただの変態でしょ?怖さの方向性が違うのよ」
雨花「まぁいいや。行く?七不思議試し」
橙「何も起きませんように何も起きませんように」
雨花「無理しなくて良いんじゃない?」
橙「いえ行きます!」
桃時「あんたたち早く行くわよ!」
雨花、橙、桃時は七不思議を試しに行った。
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雨花「図書室に何かあるの?」
雨花たちは図書室の前に行っていた。
桃時「七不思議の一つに「魔本」と言われる不思議な本があるみたいよ。それがこの図書室のどこかにあるみたいなの」
橙「どんな本何ですか?」
桃時「聴いた話によると異空間に連れていかれるみたいね」
雨花「へぇ〜面白そう!」
橙「連れ去られませんように連れ去られませんように」
早速、雨花たちは中に入った。
雨花「司書さん今はいないみたいだね」
桃時「それは好都合ね。今のうちに探しましょ」
橙「何も起こらないと良いですが……」
雨花「……ん?何か落ちてる」
桃時「何かあった?」
橙「な、何ですか?」
雨花が拾ったのは、五円玉だった。
雨花「五円玉が転々と……」
橙「どこかに繋がってますよ」
桃時「こっちの方向は……」
五円玉はドアの向こうまで繋がっているようだった。そのドアとは……
桃時「ここって……」
「「図書倉庫じゃない」」
橙「ここって生徒は立ち入り禁止なはずですよ?」
雨花「でもドア開いてるよ?」
桃時「入りましょ」
橙「ほ、本気ですか!?どうみても怪しさマキシマスですよ!」
雨花「でもここまで来て探索を諦める訳にはいかないぜよ!」
橙「何が「いかないぜよ!」ですか!坂本龍馬じゃあるまいし。調子に乗ってる場合じゃないですよ!」
雨花の目はキラキラしていた。そして、倉庫に足を踏み入れる。
桃時「アタシも行くわ」
桃時も足を入れた。
橙「お、お二人共!待って下さい!!」
橙も倉庫の中に入った。その瞬間……
バタン!!!!
橙・桃時「きゃあ!!・何?!」
倉庫の扉が閉じたのだった。
雨花「閉じ込められちゃったみたいだね」
橙「で、でも……何か奥で光ってませんか?」
桃時「暗闇になって初めて分かったわ。でもなんか禍々しくない?」
橙「ていうか何で雨花さんは落ち着いてるんですか!?」
雨花「ん?いや特に恐くはないし。不思議なだけ」
桃時「とにかく今はあの光ってる何かを探るわよ」
雨花たちは、光ってるものの前へ行く。そこには……
橙「これは……」
雨花「本だね」
桃時「あぁ!これよこれ!アタシたちが探してた「魔本」って!!」
橙「これが……」
雨花「まぁそんな予感はしてたよ」
橙「それでみつけてどうするんです?!」
桃時「……開いてみる?」
橙「絶対ダメです!!!!」
桃時「分かってるわよ。冗談よ冗談」
雨花「今の問題はここから出られないことだね」
橙「そうですよ!しかもこの図書倉庫は、生徒は立ち入り禁止なんです!こんなところ誰も探しになんて来ませんよ!!」
雨花「生徒会のメンバーならこういう場所にいてもおかしくはないんじゃ……(ボソッ)」
桃時「雨花なんか言った?」
雨花「いえ何も……あっそうだ!わたしが扉開けるよ!」
桃時「あんたが?どうやって……」
雨花「ピッキング」
橙「あなたそんなことできるんですか?!」
雨花「あたぼうよ〜」
橙「でもそれやったらまずいんじゃ……」
雨花「不慮の事故にせよ、故意にやったにせよ、閉じ込められてるのはこっちなんだから多少のお痛はやっても許されるでしょ」
桃時「早くやっちゃって」
雨花「あいあい!じゃあ桃時ちゃん。ピン二つ頂戴。それから「魔本」をもっと鍵穴に寄せて」
桃時「はいこれ」
橙「「魔本」をライト代わりにする人なんてそうそういませんよ……」
桃時「ホントそれな」
雨花「えぇ〜と。ここかな」
雨花はしばらくカチャカチャしている。そして……
雨花「よし開いた」
橙「やったぁ!!!!」
桃時「何とか出れたわね」
「それにしても」
桃時「何だったのかしら。この扉」
雨花「十中八九、この本の影響でしょ。きっとこの本は外に出たくないインテリ型なんだよ」
橙「そんなこと言ったらますますこの本の怒りを買うんじゃ……」
雨花「ねぇ!この本開いてみようよ」
橙「えぇ!?!?」
桃時「うふふっ、こんだけ苦労して手に入れたんだから開かなかったら損よね!」
雨花「この本には何か秘密があるはず。暗い寂しいところが自分のいたい居場所ならそこにいても良いと想うけど、もしそうじゃないなら、誰かが連れ出してあげなくちゃ。本だとしても」
橙「!」
桃時「どうする?橙。無理しなくて良いのよ」
橙「い、行きます!」
雨花「本当に平気?」
橙「大丈夫です!あの恐い倉庫に独りだけなんて確かに苦しいと想うので……」
雨花「……うん。分かった。行こう」
桃時「じゃあ開くわよ!!!!」
雨花たちは、本を開いた。そして……
橙「きゃああああ!!!!」
桃時「あぁぁぁぁ!!!!」
雨花「…………っ」
本の中へと吸い込まれていった。
【続く】