【死んでも残るもの】死ネタ
※小湊奏⇔小湊圭一C P
※本家様より小湊圭一の死○世界で、奏がどうなったのか
※前の物語たちとは別の世界と思って、頭空にしてみた方がいいです
※二次創作.BL.バグ大
兄が居なくなって何日経っただろうか、いや、ひょっとすると数えていないだけで
数ヶ月は過ぎただろうと私は考えていた…
あの日、一人で先に羅威刃の本部へ戻った私は兄の身に起きたことを知らなかった
突然本部に入った報告、部下の一人が、城ヶ崎さんの部屋に駆け込み 慌てた様子でこう云った “小湊さんと連絡が取れません!”
それを聞いて、私は息が吸えなかった
一気に込み上げる不安を抑え付け、ただひたすらに兄の帰りをまった
家に帰ったら、いつもの様にけろっとした笑顔で出迎えてくれる、そう期待して部屋の戸を開ける
そこには誰も居らず、耳に痛くなるほどに静まり返っていた
その時、抑えていた不安が涙だとなって溢れ、私は膝をついて泣き崩れた
喉が枯れ、目が腫れても泣き続けた…それでも兄は帰って来なかった
「圭一…遅いよ、何で、どうして…?」
「一人にしないでよ…」
私の思いも虚しく、その日から兄は家に帰って来なくなった
次の日、本部へ行き 部下に尋ねてみた
「圭一は…小湊さんの情報はありますか?」
だが、部下は答えなかった 正しくは答えられなかったんだ
城ヶ崎さんのところへ行くと、不意にこんな話を聞いた
『弱い奴は死ぬ、死んだらただの肉になるだけだ。』
でも私はそれを聞いても何も思わなかった
だって、私は知っていたから。兄が消えたあの日から、城ヶ崎さんの様子がおかしくなった事を、
「お願いです…圭一、戻ってきて」
もう居ないであろう兄の帰りを待ち、私は今日もあのボロアパートの部屋へ帰る
でも、私はその真実をこの目で見ることになる
私には師と呼べる人が三人居るのだが
一人は裏社会で名の轟くほどの剣豪
一人は、私に殺しのいろはを教えた男
そしてもう一人は…裏社会で“厄災”とまで云われる、拷問士だ
今だに私が教えを乞うているのは三人目、裏社会の鬼と呼ばられる拷問士だ
彼は人の苦しみや憎悪を請け負い、外道に地獄の苦しみを与えるという裏社会屈指の強人だ
今日もその人のもとへ稽古をつけて貰いに来たのだが…私はそれを後悔することになる
拷問室の方から声がする、
先生の雄叫びともとれるような声ともう一つ
聞き間違えるはずがない、昔から時間をともにしてきた兄の悲鳴…
私の背筋に冷たいものが伝う、怖くなりその場から動けなくなる
戦場でも経験したことのない恐怖が体を支配していくのが分かる
そして声が止む頃には、私はその場を飛び出していた
兄の死は確定した、あの人に捕まった外道は誰も助からない
例えそれが一流の殺し屋でもだろう…
家に帰り、ドアを閉める 鍵をかけて、私は大声で泣き叫んだ
ここまで泣いたのはいつぶりだろうと、前の日に泣いた時よりも更に声を上げ泣く
そのまま数分程たったころ、私は家をとんで出た
行く先などない、宛などは考えていない
今の私の顔は恐らく酷いものだろう…
でもそれくらいに悲しく辛いのだ、兄のことを思っているのだ
雨が降り始め、私の濡れた頬をさらに濡らす
雨は好きだ、泣いている自分を隠してくれる様だから
そして足元の水たまりに目をやる
黒く、腰まで伸びた髪が湿って垂れている
兄には似ても似つかない顔だ
私は腰に下げていた刀を手に取り、そっと首後ろに回し、切り払った…____
そして今、羅威刃は仮として壊滅状態、唯一の生き残りである東雲、秋元、そして私は
戒炎と云う東北最強の組織に取り込まれている
ふと、我妻が私に声をかけてきた、
[北条くんはさ、何でそんなにいつも笑っているのかな?]
人のことを言えないくらいの笑顔で私に問いかける
「…べっつに~、笑ってたっていいじゃん」
でも、こうしていると気持ちが多少楽に感じるからと、理由を加えて答える
[へぇ、まぁでも、俺はそんな北条くんも愛しているからね]
どこか不思議な感覚を覚えるような声で彼はにっこり笑って云う
そんな彼の笑顔を、私はとても好いている
「ふふ、じゃあ僕はこれから忙しいから、じゃ~ね」
そして私は今日も、刀を片手に辻斬りへ向かう
[(なるほどねぇ…それがキミの愛か、)]
[(愛する者の容姿を継ぎ、その者になることがキミの愛し方…)…やっぱり素敵だなぁ]
私は今日も人を斬る、例えそれが悪だとしても
あの人が私を葬るまで、あの人が私を外道と見做すまで
“隻腕の処刑人”は永遠と人の命を奪うさ
「さ~て、今日は誰を斬ろうかな…」
兄“の”母が云っていた “僕”は間違えてない、周りが悪いんだって
だから「僕」のこれも、許してくれるよね…___
意味わからん終わり方ですが終わりです。ご視聴ありがとうございました。^ ^
コメント
3件
奏…圭一…ウルウル///🥺💕